墓石の見積書、反則ランキング・ベストテン
ながらくブログをアップするのをお休みして申し訳ありませんでした。
素人が手づくりでHPをつくっていましたので、想ったことを書きまくっていたら、同じような文章があちこちにあって、ご相談者がどこを観てお話になっているのか分からない状態でしたので、HP全体の交通整理をして、作り直しをしていました。
墓石の選び方・石材店の選び方等を中心に、大幅なモデルチェンジをしましたので、ご覧になってください。
ブログを休んでいる時にも、沢山のご相談を頂いていましたが、見積書の反則が止まりませんね!
相見積もりのご依頼や「相談だけでもいいですか?」なんて正直な方のお問い合わせで、図面や見積書の内容を拝見することも何度かあります。
簡単にゴマカシがわかる物から、業者で無いと分からない巧妙なものまでいろいろですね!(何度も図面作製は出来ませんが、ご相談だけの場合でも無料でさせていただきます!)
ブログを休んでいる間にフラストレーションが溜まりまくりなので、ゴマカシの初級編、中級編、上級編に分けて、10種類ぐらいのご紹介をしちゃいます。
お墓づくりは、墓石の種類だけでも国内産、インド産、中国産等、世界中の墓石材を合わせると300にもなると言われています。
更には、地域で墓石の形や大きさが違い、施工方法に至っては、基礎工事や耐震施工がしてある地域もあれば、全く何もしていない地域があります。
近年では、ネットでの情報もあり、丸投げでは無く、見積書を取るお客様が多くなりました。
つまり値段を売り手が決められた時代から、買い手が石材店を選ぶようになってきました。
同時に売り上げの欲しい石材店は、曖昧な見積書やゴマカシてある見積書で、お客を獲得しようと躍起になっています。
相見積もりで、しっかりした見積書を拝見できるケースは、ほとんどありません!
他社と比べることが出来ないようにしてあったり、曖昧な説明で逃げ道を作ってある見積書ばかりです。
「とにかく注文が欲しい!」
「墓石のことなんか、素人に分かりっこない!」
「つくり方なんて、墓石の建築基準法がある訳でも無いから、注文取ってから考えればいい!」
「他所より安く見せれば、こっちの勝ちだよ!」
「とにかく納骨が済むまでゴマカシテおけば、クレームなんてまずおきないし、おきても『これくらいは・・・?』でとぼけてしまえば大丈夫さ!」
「知らん顔しちゃおっと!」
まずは、簡単にわかるゴマカシから、ご紹介しますので、相見積もりにはご注意ください。
ゴマカシ見積もり初級編
その1
誰がどういった基準で決めているのかサッパリわかりません!
庵治細目の450万円の特別値引きが100万円なんて、うさん臭すぎて鼻が曲がりそうですね!
値引き大好きのお年寄りの懐を狙い何でしょうが、100万ならかなり立派なお墓が出来てしまいます。
最初からその値段で出しなさいよ!
何千円とかの端数合わせなら分かりますが、これはミエミエの反則ですね!
更に、(地域で最安値を保証していますので、当社より安い見積書をお持ちください。更に安くいたします!)なんて書いてあるんですよ!
家電量販店なら同じ製品番号で比べることが出来ますが、お墓はそんな訳にはいきません!
間違いなくお墓がドンドン粗悪品に、変わって行きますね!
値切れば安くなるなんて考えないで、同じ条件でご自分に合った石材店を選んでください。
その2
「何んだこの見積書は・・・?」送ってこられるメールの見積書を拝見して、いつものように、眉間にシワが寄ってしまいます。
最近、真面な見積書を見たことないな!
金額が妥当かどうか知りたいので、見積もって欲しいというご相談は多いですね!
出来るだけお返事するようにしていますが、墓石材の種類やランク、墓石の大きさがわからなくては、お答えのしようがありません!
石材名が全く分からない中国産白系御影石は問題外ですが、日本の石でも、特級、極上、極極上、特上、上、一級、二割、カレイ、二等なんて、丁場の場所も記入せずに、大島上なんて誰も分からないようにしているとしか思えません!
アーバン(インド産)?アーバングレー(MD5)、新アーバン、アーバンK、MD8等はそっくりさんですが、どのアーバン何でしょうかね!
石が悪いとは言いませんが、値段が違いまっせ!
関西では、黒龍石(中国産)を安く売っている石材店がありますが、黒龍石って何種類もあり、安くても使わない方がいい黒龍石もありますからね!
白い線(ナデ)が多く、安売りの場合は、薬づけにしてゴマカシた墓石が多いですね!
早ければ3ヵ月、遅くても2年以内にゴマカシがわかります。
インド黒御影(クンナム相当)?相当って何ですか?
価格が相当なのか?品質が相当なのか? アンタ相当ズル賢いでんな!
その3
外柵修理の見積書をみてビックリでした。
お母さまが、納骨の前に、お墓の外柵修理を、地元の老舗石材店に頼まれたそうです。
見積書をご覧になった娘さんが、金額が決まっていない事に、不信感を持たれてご相談がありました。
「お墓の囲いの修理を頼んだのですが、金額がハッキリしていない見積書を、母がもらって来たものですから、どれくらいかかるものでしょうか?」
「はい・・・?どれくらいなのかは、お墓を拝見しない事には、何ともお返事が出来ませんが・・・?お墓はどちらの地域ですか?」
「○○〇なのですが、納骨を3週間後に親族で集まってしたいそうなのですが?石材店には、間に合わせるには、すぐに返事をくれる様に言われているんです」
「そうですか!今日は事務所にいますので、お近くですから、拝見するだけでもいいですよ!もしご都合が良ければ、1時間ぐらいで行けると思いますが?」
拝見すると、金具で止めて無いセメントだけの施工なので、外柵のつなぎ目が大きく口を開けています。
墓所が、ユニック車のクレーンの届く場所では無いので、「一人では出来ませんが、2名だと半日で終わってしまいます。他の仕事と合わせて直させて頂きますが、納骨の後ではいけませんか?」と申し上げましたが、どうしてもみなさんが集まってお参りする時までに、直したいとおっしゃるので、割高になってしまうお見積もりを伝えると、他社の見積書をお見せになって、「安いんですが、これと同じ内容ですか?」と聞かれました。
見積書を拝見して、そら恐ろしくなる内容でした。
(コーナー金具で外柵の補修4箇所、作業員3名で半日15万円、半日以上で25万円、外柵が古いので、破損した場合は、別途費用頂きます)
「何ですか?これ!2名で、半日仕事ですよ!」
「お墓がもう古いですから、本当にその値段で、大丈夫ですか?」
「ご心配でしょうから、日程が決まりましたらご連絡しますので、見に来てください。当社の職人が破損させたら、うちの責任ですから、新しい外柵とお取替えしますよ!こんな事申し上げるのがあれですが、ボッタクリですね!」
「私も、昔からの石材店なので、そうなのかな~?と思っていたのですが、金額がハッキリしてなかったので、チョット心配で見てもらったんです。そうなんですか?」
いつまでこんな商売がまかり通るんでしょうかね!
こんなものお客さんの顔色見ながら、好きなだけ頂きます見積もりですね!
後から金額が変わるのなら、見積もりの意味がないでは無いですか?
誰だってそんな見積もりなら出来ますよ!
そうやって年寄りの年金をむしり取って、何とも思わないんですかね!
昔からの老舗石材店だからって、それだけで信じると、高い修理費になるところでしたね!
注文を急がせるのは、ヤマシイところがあるからです。
娘さんナイスです。
その4
石の相場がわからないお客様には難しいかもしれません!
私の会社の仕入原価に近い見積もりでした。
相見積もりで際立って安いのは、怪しいと思ってください。
「メチャクチャ安いお見積もりですが、国産材じゃないんじゃないですかね?」
この見積書は、大島石、万成石と記載ですが、産出国や県名の記述がありません!
万成石も中国万成、ベトナム万成がありますが、本当に国内産なのでしょうかね?
素人さんでは、中々見分けるのは大変です。
大島石をご希望のお客様で、霊園の中で大島を探せる方が何人みえますかね?
恥ずかしい話ですが、私だって最初の頃は、紀山石と大島石が分かりませんでしたからね!
中国産のAG98も大島石によく似ていますから、なれないと分かりませんね!
日本産出で、県名が入っていない見積書は、間違いなく疑わしいですね!
日本万成とか岡山産とかの表示が無いのは、トラぶった時の逃げ道かもしれません!
日本の石でおつくりになると高額になりますから、産地証明は必ず出してもらいましょう!
必見!失敗しない墓石(お墓の石)の選び方や墓石材一覧をご参考にしてください!
ゴマカシ見積もり中級編
ここからは、石や工事の金額の相場や、簡単な構造がわからないと難しいです。
その1
図面を見ただけで、壊れそうでした。
簡単な地震の揺れでヤバそうな構造でした。
ご相談者にはその旨お伝えしましたが、石材店にメンテナンスするから大丈夫と言われて、再度のご相談でした。
地元石材店が、仕事を欲しい時の殺し文句ですね!
「メンテナンスサービス・・・?何ですかそれ?」墓石の10年保証は、各社出していますが、期間の決めていないサービスって、アリなのでしょうかね!
PL法や住宅の瑕疵担保責任でも10年くらいです。
地元なので永久に修理してくれそうで、10年以上経過するとチャッカリ費用がかかります!
10年過ぎて、「サービスじゃ無いんですか?」「何のことですか?」と言われそうですね!
契約書に、期間を明記してもらえるなら、話はべつですがね!
大体10年やそこらで、修理が必要な施工をしたらアカンでしょう!
「地震は天災ですから有料です」
(墓石の構造を無視すると、時には倒壊して凶器になります)
その2
金額は安いですね!
アレアレ?この図面は、全体の高さと、竿石(一番上の石)の太さだけしか入っていませんね!
墓石を積んだ時に、ピラミッドの様に、下に行くほど広ければ、安定することはお分かりですよね!
これでは墓石下部の部材を削って、石材使用量を抑えて安くしても分かりませんね!
完成後に、よく見るとお隣の墓石に比べて、痩せて感じる事があります。
安く売っている業者や、相見積もりで値切り過ぎると、決まって使ってくる手段です。
記入出来ないのは、他社と同じ大きさで、値段を競うと安く売れない石材店の、姑息な反則ですね!
削って良いのはかつお節で、墓石を削っちゃいかんでしょう!
中にはご丁寧に才数表だけ付けてきて、寸法が入っていない見積書もありましたが、墓石の大きさがわからない才数表は意味がありません!
ミエミエの反則です。
その3
「耐重量基礎って・・・?何ですかこれは?」私はこの言葉は、初めてです!
メチャクチャ曖昧な表現ですが、何にもやらずに墓石の下の地面を叩くだけでもいい様な言い回しです。
基礎の内容は、全く分かりませんが、重さに合わせて基礎をやってくれそうで、素人さんなら安心してしまうかもしれませんね!
墓石の耐震基準が無い事をいいことに、ホント色々と考えるものだと感心しますね!
工事内容の仕様が、明記していない見積書は問題外ですね!
ご自分の墓所の周りで傾いている墓石があれば、なんらかの基礎工事は必要です。
施工・基礎工事は、当社標準仕様なんて見積もりもありました。
「基礎工事や耐震施工の説明はありましたか?」と尋ねると、「当社の施工は、この辺りでは評判の耐震です。ガッツリやりますから安心してください」と言われたそうです。
個々の会社の標準なんて、あてにならないものはありません!
何度も言うようですが、墓石には、建築基準法の様な物がありませんから、工事の内容の確認をしてください。
墓地の地盤や墓石の大きさで基礎工事の内容が変わりますが、基礎工事や耐震施工のご参考にされてください。
墓石の基礎工事・耐震施工はこちらです。
その4
建て替えのお見積もりで、何とも安い見積もりでした。
8基の墓石を片づけて、先祖墓の一つにする建て替えですから、処分代が無いはずが無いので、石材店に聞いてもらいました。
確認してもらうと、古碑の処分代が入っていませんでした。
その石材店は墓地に埋めてしまうそうです。
「バチアタリでっせ!」
基礎工事をしていると、墓石が出て来ることがあるのですが、古碑を基礎にするつもりなのでしょうか?
基礎工事の下に埋めるほど深く掘ったら、その費用の方も高額ですから、多分コンクリートの代わりでしょうね!
墓石が出て来ると、次に墓地の工事をする時に、メチャメチャ迷惑です。
ゴマカシ見積もり上級編
ここからは、更に石の相場と構造の知識が必要です。
その1
墓石の大きさがわかる図面も付いていて、金額も大手にしては、安いかな?と思うような見積書でしたが、(お客様のご要望デザインとご予算にあわせて、作成いたしました)とただし書きが記載されていました。
なんで見積書にこんな売り込むような文章が、書いてあるのか違和感がありました。
図面を自社のCADで作り直すと、私の会社ではつくらない石の厚みに気が付きました。
270×120の板石の厚みが8センチでは、物流段階で破損の危険もあります。
何とか据えることが出来たとしても、何年か経過後に、弱い部分が破損する可能性がありますね!
霊園内を回っていると、太い石でも破損している事があります。
石は、自然がつくったものなので、金属の強度のようにはいきません!
圧縮強度等の数値が出ていても、数値だけを信じると壊れることもあります。
この見積もりは、お客さんの気に入らない事は黙って、注文だけは取りたいけれども、逃げ道だけは、つくっておきたいのが見えます。
何かあっても知らん顔ですね!
お客様からは、相見積もりのご依頼がありましたが、丁重にご辞退申し上げました。
リスクを負う覚悟がある石材店は受けないでしょう。
せめて板石の厚みを10センチあれば、ギリギリお受け出来ました。
金額も大きくは違いません!
「あの時、見積書にも書いておいたもん!」
その2
大島石特上級品(愛媛産)国内加工になっていますが、蓮華台の他に香炉、水鉢、花立てのどれもが、ヤクモノ加工が必要で、熟練者の職人技が要求されるデザインでした。
「国内加工?この値段!私の会社の原価以下かも?」
これと言った反則が無い様に見える見積書でしたので、最初は分かりませんでしたが、「これ安過ぎるな~」と見積書の逃げ道を重箱の隅をつつくように読み進めると、その他一式大島石上級品とあるのです。
「はぁ~!これか~!」と気が付きました。
並べるとわかり安いのですが、大島石特上級品(愛媛産)国内加工、その他一式大島石上級品と記載されてあるのです。
これは素人さんでは、わからないですね!
竿石(仏石・真石)だけを違う石でつくる地域があるんですが、その応用ですね!
大島石特上級品(愛媛産)の後に国内加工とありますが、この書き方だと竿石のみが国内加工で、それ以外の部材の加工地が記入してないと言うことです。
直線の加工は、国内でも海上輸送コストを考えると、中国と金額に差はありませんが、特殊加工の国内工賃は、大変高額です。
国内の石材加工は、真壁(茨城)、岡崎(愛知)、庵治(香川)に集まっているのですが、大きいと言われる岡崎でも、最初から墓石を一人で仕上げる事の出来る職人は、10人くらいでは無いでしょうかね!
日本の職人さんに加工してもらうことは、お家で言えば、国宝をさわれるような宮大工さんとか、料理で言えば、以前テレビ番組で観た和の鉄人に作ってもらうようなものです。
これは費用のかかる部分を中国で加工して、加工賃のかからない竿石を国内加工したミックス墓石と呼ばれるものです。
ヤクモノについては、墓石の値段(価格・相場)お墓の費用はいくら?をご参考にしてください。
ブログのお休み中でも、ご相談は受けていましたが、ストレスが溜まりまくりでした。
HPもエピソードや小話を入れて、作り直しましたので、ご覧になってください!
手づくりですが、以前より若干観やすくなったと思います!
見なければ損をする石材店(墓石店)の選び方で、見積書の比較の方法を載せましたので、参考になさってください!
久しぶりにマジなお話をします!
フラストレーション溜まりまくりのジイのボヤキを聞いてください!
墓石づくりには、建築基準法の様な物はありません!
だからって、何をしてもいい訳では無いと思います。
私は綺麗な石でお墓をつくってあげたい方に、何処よりも綺麗な石をお届けしようと、販路を広げてきました。
墓石の形、大きさ、色、納骨形式等が、地域で大きく違うので、おつくりするお墓も違ってきます。
ご予算的なご要望も多く、中国材やベトナム材も、安心できる石であれば、扱うことにしました。
スタンスがブレそうにもなるので、基準法の無いお墓づくりに、自分で基準をつくる事にしました。
原材料や技術的な部分は、ケースバイケースで違いますから、「命(いのち)」を基準にすることにしました。
大層な言葉しか思いつかなくて恥ずかしいのですが、一つは先人(ご先祖様)の命に感謝して、カロート(納骨室)は綺麗につくる事です。
スペースが狭くないように、コンクリートでは無く石でおつくりをして、雨水が流れ込まない構造にすることです。
お骨が水に浮かんでいる事や流れ出て無くなってしまう事など、考えたくもありません!
もう一つは、壊れにくい構造にすることです。
大きな震災以外で、お墓が崩れて、誰かがケガをしたり、時には命を落とすようなこと等だけは考えたく無いです。
百歳まで生きる時代ともいわれていますが、せめて、お建てになったご自身や、ご子息が、建て直さなければならない様な構造や施工には、したくはありません!
少しばかり頑丈につくっても金額に大きな違いはありません!
お墓の価値は、金額で決まるものではありません!
無理をせずに、予算に合わせておつくりになることが、一番です。
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