永代供養って何?値段の相場と 一般的な墓石との違い!

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近年、永代供養墓、納骨堂、樹木葬などの永代供養が注目されるようになりました。

今までの様に「墓石を建てて、お墓参りに行く」という供養とは、どのような違いがあるのでしょうか。

このページでは永代供養とはどんな供養なのかという事を詳しく解説していきます。

永代供養って何?

永代供養とは「お墓参りをしてくれる人がいない」または「お墓参りに行けない」ご遺族や子孫に代わって、寺院や霊園などが、将来にわたってご遺骨の管理と供養をしてくれる埋葬方法の事です。

ご遺骨と供養のすべてを寺院や霊園にお任せしますので、無縁になる心配がないと注目されています。

出典:株式会社鎌倉新書「第9回 お墓の消費者全国実態調査」

上記のグラフは2017年度の購入したお墓のタイプを訪ねるアンケート結果になります。

購入しているお墓のタイプの実に半数以上が「永代供養墓」や「樹木葬」・「納骨堂」などの永代供養が行われるお墓になってきています。

永代供養は、子供や家族へのお墓の継承を前提としていませんので、「後継ぎのない方」「墓石を建てられない方」の供養の手段として選ばれる理由でした。

最近では「子供に墓守りの苦労をかけたくない」という考えから、永代供養を選ぶ方も増えてきているようです。

永代供養と間違えやすい言葉「永代使用」

お墓にまつわる言葉には、「永代供養」と似た様な紛らわしい言葉で「永代使用」というワードがあります。

言葉がよく似ていますので、同じものなのかと勘違いしやすいのですが、意味がまったく違います。

「永代使用料」とは、お墓の土地を永代にわたって使用する権利を得るために支払う料金(墓地代)のことをいいます。

一度、永代使用料を払って、お墓を使用できる権利を取得すると、お子様やお孫様へと、継承し続ける限り利用することができます。

「永代供養料」とは、寺院や霊園が遺骨を預かり、永代にわたって供養してもらうために支払う料金(供養代)です。

寺院や霊園管理者側の経営が続く限りは、遺骨の面倒を見てもらえることになります。

永代供養にかかる費用(価格)の相場はどれくらい?

永代供養にかかる費用は、墓地や納骨堂の形態、供養の年数や内容などによって異なります。

一般的に永代供養の費用には「遺骨を収蔵(埋蔵)される面積と金額は比例する」という法則があります。

ご家庭ごとの要望に合わせた、多種多様な永代供養プランがあるため一概に言えませんが、ここでは、「合祀墓」・「納骨堂」・「樹木葬」の3タイプに分けてご説明いたします。

みんなで入るお墓「合祀墓」ってどんなお墓?

出典:横浜市メモリアルグリーン

合祀墓(ごうしぼ)・合葬墓(がっそうぼ)などと呼ばれますが、ご遺骨は「合祀・合葬」されます。

合祀とは、合わせて祀る(まつる)という意味で、骨壺から焼骨を取り出し、他の人のご遺骨と共にひとまとめに埋葬する方法のことです。

一般のお墓が一戸建てとするならば、合祀墓は会社や学校の寮で共同生活をする様なイメージです。

注意点としては、一旦合祀をすると、ご遺骨を取り戻すことができませんので、改葬や分骨には対応出来ません

合祀墓と似ているが実は違う共同墓とは?

共同墓も合祀墓の一種と捉えがちですが、実は内容が少し異なっています。

合祀墓は赤の他人と一緒に入るお墓ですが、共同墓は生前からの仲間と一緒に入るお墓になります。

企業や団体・老人ホームなどが、この共同墓を保有している場合が多く、会員や仲間で、生前からパーティや旅行などを通じて親睦を深めあっていきます。

共同墓に入ったあとは、親族だけではなく、そのお墓に一緒に入る仲間がお墓参りをして供養していくお墓になります。

永代供養墓の立地や、造りによって価格は異なりますが、他の方と一緒にに安置されるタイプですので供養料は比較的お値打ちになっています。

価格は1霊あたりの金額ですから、埋葬する人数分だけ料金がかかります。

合祀墓の相場:5万円~30万円程度 (1霊あたり)

屋内施設の預り場「納骨堂」ってどんな所?

納骨堂とは、ご遺骨を納める施設が室内に設けられていて、ご遺骨を土に還さず「骨壺のまま収蔵」する施設になります。

収蔵という言葉の通り、納骨堂は、お墓に埋蔵するまでの間、一時的に遺骨を預かってもらうための収蔵施設です。

ひとつの建物の中に多くの納骨スペースを備えていて、ひとつひとつのスペースは区切られています。

住宅でいえば、マンションやアパートの一室を借りて生活する様なイメージです。

期間は33回忌までとするところが多いようですが、決まりはなく17回忌、33回忌、50回忌、それ以上の期間を相談で受け付ける等、各寺院や各霊園によって違います。

「契約期間が過ぎた遺骨はどこへ行くのか?」という点が気になりますが、多くの場合、合祀されて、他の遺骨と共に合同の永代供養墓(合祀墓・合同墓)等に、移動して供養が行われるようです。

事前に内規を確認して、諸条件、契約内容を理解した上で、契約することが大切です。

納骨堂という形態は、昭和初期からあり、お墓を建てるまでお寺の境内で一時的にご遺骨を収蔵する施設でしたが、最近ではニーズに合わせて、ご遺骨を永久的に収蔵するタイプの納骨堂も出てきています。

遺骨の管理は、寺院等の管理者が行いますので、遺族であっても無断持ち出しはできません。

納骨堂の主なタイプとしては、仏壇タイプ、ロッカータイプ、墓石タイプ、コンピュータ制御タイプがあります。

1.仏壇タイプ

出典:ニッケンコンシェル株式会社

仏壇が横並びになっている形式で、上段が仏壇になっていて位牌を安置することができ、下段に骨壺を納めるスペースがあります。

高額な場合が多いですが、仏壇に遺影やお花を飾ることができ、設けられている空間を自由に使えます。

2.ロッカータイプ

出典:ニッケンコンシェル株式会社

ずらりと並んでいるロッカーに骨壺を納めるタイプです。

比較的料金が安いのですが、見た目がコインロッカーのイメージと重なるので、気にされる方もいるようです。

3.墓石タイプ

出典:株式会社FLEX 一墓一会サイト

霊園と同様に墓石を並べる形式なので、「室内墓地」とも言われますが、室内なので、風雨にさらされることはありません。

お花やお線香をお供えできるようです。

4.コンピュータ制御タイプ

出典:常光円満寺

最新型の納骨堂で、契約時に配られる専用カードを機械に通すとお参りを行うスペースが出てきます。

なかには、スクリーンに、遺影や動画などが映し出されて、お参りできる所もあるようです。

納骨堂のメリット・デメリットは?

都心でも駅近で安価な場所が見つかり、屋内にあるため、悪天候でもお参りをしやすいという利点があり、建物自体のメンテナンスも管理者が行ってくれ、屋内なので掃除をする必要はありません。

期間終了後に永代供養墓に合祀されるので、継承者がいなくても安心というメリットがあります。

一方で、お彼岸などの参拝者が多いときは故人との語らいがしにくい面もあります。

室内なので、ロウソク・線香の使用が出来ない。

お参りの時間帯が決められている、収納スペースが狭いので、何人も納骨できない等のデメリットもあります。

通常のお墓を新たに建てるより、安い費用で済むケースが多いですが、納骨堂までのアクセスが便利だったり、設備が立派だったりすると、墓石を購入するよりも高価になってしまうこともあります。

納骨堂の相場:20万円~数百万円程度(1霊または1区画あたり)

骨壺が入る程度の狭いスペースなら20万円程度から利用できますが、スペースが広く、一般的なお墓と遜色のない立派な墓石や、骨壺が何体も納められお仏壇も兼ねることが出来る納骨壇だと、価格が大変高額になります。

自然に還る「樹木葬」ってどんなお墓?

樹木葬は、墓石の代わりに樹木をシンボルとするお墓です。

樹木墓地(じゅもくぼち)、樹林墓地(じゅりんぼち)とも呼ばれますが、遺骨を個別に埋蔵するのが樹木墓地で、合葬するのが樹林墓地です。

自然葬のひとつで、お墓に納骨する従来の埋葬とは違い、霊園の敷地や自然の山へ木や草花の下にご遺骨を埋葬する方法です。

自然へ還ることができるとして、選ばれる方が増えているようです。

日本初の樹木葬は、1999年に岩手県の寺院 大慈山祥雲寺につくられたのが始まりで、2006年 横浜市営メモリアルグリーンにオープンした樹木型墓地が、日本で初めての公営の樹木葬です。

日本初の樹木葬墓地 出典:長倉山知勝院

樹木葬は墓地埋葬法に沿って、法的に許可を得た場所に埋葬しますので、散骨のように遺骨遺棄罪に問われるおそれのあるグレーゾーンではありません。

通常の墓地と同じく埋葬許可書か火葬許可証が必要です。

樹木葬と言ってもそのスタイルは様々です。

1本の樹木を植えた区画に複数の遺骨を埋葬する場合や、植物に囲まれた場所にご遺骨を埋葬する場合、都市部から離れた山林などの広い場所で埋葬する場合もあります。

費用は埋葬の種類よっても変わりますが、

樹木葬の相場:10万円~80万円程度 (1霊あたり)

石のプレートを設置したり、ペットと一緒に入るなどするとさらに費用がかかります。

安価に見えますが、これは1霊あたりの金額です。

つまり埋葬する人数分の費用がかかりますので、家族でご利用のお墓であれば、一般的なお墓の方が安くつかもしれません。

ここがポイント

合祀墓の場合は納骨時の費用だけで今後の費用はかからない場合が多いですが、納骨堂や樹木葬などの個別の永代供養墓の場合は、生前に申し込みすれば、その時点から年会費や管理費などがかかる場合が多いので注意が必要です。

永代供養を選ぶ利点とは?

①自分で管理する必要がない!

供養と管理は基本的に霊園や寺院に託せるので、ご自身で管理をする必要がありません。

通常のお墓であれば、掃除などもすべて自分で行わなければなりませんが、永代供養であれば、霊園や寺院などの管理者が掃除を行ってくれますので手間がかかりません。

②後々の金銭面の心配がない!

ほとんどの場合、購入時にお墓に関わる費用の全てを支払うことになりますので、一般的なお墓の様に、毎年の管理料などを支払う必要がありません。

③誰でも入る事ができる!

永代供養墓であれば、宗派や宗旨を問われず、檀家になる必要も無い場合が多いです。

ただ、管理者の宗派による供養になりますので、今までなじみのある「お経」が変わったしまう場合もあります。

気にされる方はお家と同じ宗派の永代供養墓を選ばれるといいでしょう。

④交通の便が良い所を選べる!

都心部でお墓を建てるとなると、高額な費用がかかる場合が多いいですが、都心部から離れた霊園にお墓を建てると、お墓参りに行くのが大変な場合も多い様です。

永代供養であれば、比較的お値打ちですので、都心部の交通の便の良い場所の寺院などにお願いする事が可能です。

永代供養を選ぶ際の注意点は?

①寺院や霊園によって供養の内容が違う!

寺院や霊園ごとに執り行われる供養の内容は様々です。

毎日、ご住職が読経をしてくれる霊園、お彼岸やお盆の時だけ大々的に合同供養を行う霊園等、頻度や規模が異なります。

お寺の境内では、他の住職が勝手に典礼を行うことを許されませんので、そのお寺の住職に読経をお願い事になります。

ご自身の宗派のご供養をご希望の場合は、永代供養墓を管理している寺院の宗派を確認しましょう。

②檀家になる事が条件の場合がある!

寺院によっては檀家になること(入檀家契約)を条件としている場合もあるので確認が必要です。

檀家になれば、寄付金や行事への参加などの思わぬ出費が発生する場合があります。

③合祀されればお骨を取り出す事ができない!

合祀墓にご遺骨が合祀されると、他人の遺骨と一緒になりますので、後から特定のご遺骨だけを取り出すということができなくなります。

後々、引っ越しなどをして、お墓参りに行く事が大変になったとしても、お骨の移動をする事が出来ないので注意が必要です。

④個別の永代供養墓でも、いつかは合祀されてしまう!

個別永代供養墓と言っても、多くの場合、将来的には合祀になることを理解しておきましょう。

33回忌50回忌などの弔い上げのタイミングで合祀されることが多いですが、寺院や霊園によって異なりますので、しっかり確認しましょう。

⑤建物の耐用年数に限りがある!

墓石であれば何百年とそのままの状態で維持される場合が多いですが、納骨堂などの永代供養墓は、屋内に設置してある場合が多く、その建物には必ず耐用年数があります。

補修や再建などをして、維持はされていくかと思われますが、お墓の様に年管理料を支払って維持されるというシステムでない以上、いづれはその建物ごと無くなってしまう可能性があります。

ここに注意!

永代供養墓、納骨堂、樹木葬のいずれも、公営霊園以外では、供養して頂くご住職をご自分で自由に選べない可能性があります。

公営霊園は地方公共団体が直接運営している霊園ですので問題ありませんが、私営の霊園は地方公共団体か、宗教法人でないと運営できません。

そのため寺院墓地、民営霊園には、必ずどこかのお寺との関係がありますので、そのお寺の住職しかお参りが出来ない様になっている場合が多いです。

公益法人(社団法人・財団法人・NPO法人)運営の霊園も同じです。

永代供養をお考えの方は、できれば、いくつかの霊園やお寺に直接足を運んで、事前によく確認してから決めたほうがよいでしょう。

後々、後悔しないように、永代供養墓の料金の内訳に何が含まれているのか、何が別途なのか、ご家族の要望に合ったプランなのかを確認してから決めましょう。

人口が集中している大都市では、墓地が少なく、永代供養にかかる費用も高額ですが、地方では公営や地域墓地の購入が比較的簡単に出来ます。

大きなお墓で無ければ、墓地代金と墓石代金を合わせて、60万円ぐらいから新規墓石の建立が可能です。

残されるご家族がおいでなら、通常のお墓建てて供養した方が、結果的には費用の負担が少ない場合も多いので一度比較してみましょう。

お墓は何百万もかかるので、納骨堂や樹木葬が安いとお考えの方もおいでになりますが、永代供養墓は、合祀をする場合には格安ですが、何霊もある場合には、お墓より高額になります。

また他の方とお骨が混ざるのに抵抗を感じる方は、お墓の検討をされてもいいのではないでしょうか?

あとがき

近年、永代供養墓が選ばれるようになってきた背景には、少子化もありますが、ご自分の「終の棲家」の準備を、ご自分自身で考える方が増えてきたからでは無いでしょうか?

「子供に迷惑をかけたくない」「死んだ後のことはどうでもいいから、自分のお墓はいらない」とお考えではありませんか?

でも、立場を変えて考えてい見ると、大切なご家族がお亡くなりになったとして、「あいつの墓なんていらない」なんて思うでしょうか?

お墓は遺された家族の心の拠り所です。

ご遺族の悲しみを癒し、故人を想い、故人との絆を確認できる遺される家族のためのものでもあるのでは無いでしょうか?

どうか残されるご家族の気持ちもお考えになって、後悔の残らない「終の棲家」をお選びください。