「この墓石は、長野県のお墓ですか?」
「そうです!祖父がお墓は、この形がいいと言っていますから!」
「そうですか!どちらの地域におつくりするんでしょうか?」
「茅野市です!」
「ああ!それなら大丈夫ですね!この2.5メートル弱の墓石の高さだと、高さ制限の心配があるもんですから、おたずねしました」
お話を伺って行くと、当社に連絡を頂いたのが、墓石の部分をクンナムで欲しい事と、寒冷地用の施工をブログで読んだので、見積もりのご依頼があったようです。
墓地を見に行かれたときに、黒石が錆びていたのをご覧になって、信用できる石材店を探していらっしゃったようです。
伝統的なお墓なので、地元の石材店さんはご覧になったのかを伺うと、営業さんが、黒御影の説明が十分に出来なかったようです。
最近のお客さんは、ネットでかなりの知識を持っていらっしゃるので、下手な説明をすると、物足りないかもしれませんね!
納期を伺うと、8月のお盆までにとのご要望でした。
せっかくのご依頼なので、おつくりしたかったんですが、墓石の加工までは出来ても、施工が間に合いません!
なんとか知り合いの石材店をたどって、ご紹介をしました。
8月のお盆前であれば、お参りの迷惑や雨天での予定のくるいを考えると、7月の末までに出来る以上の仕事は、受けられないからです。
上に大きい墓石は、正確な加工はもちろんですが、建て上げに何日もかかります。
手順を一つ一つ手を抜かない様に、考えられるリスクを取り除いて行かないと、いつか傾きます。
立ち合いを基本にしている私のやり方では、間に合いません!
無理を言ってお願いしたにもかかわらず、石材店さんがお客さんと私に気を使われて、加工までは私がやることになりました。
「いいお墓をつくってもらってください。黒も白も錆びない御影で、バッチバチの加工させていただきます?」
黒御影は、何年やっても難しいですからね!
石で騙されないための基礎知識(黒御影石編)を参考にしてください。