石で騙されないための基礎知識(黒御影石編)

STONE STORY

白御影石をはじめ、グレー、グリーン、ピンク、赤などのカラフルな石材が墓石に使われるようになりましたが、産地や石材の名前がわかりにくいと言われるのが黒御影です。

黒なんかどの石を見ても同じで、わかる訳が無いとおっしゃる方が多いです。

しかし、よく見ると石目の模様や大きさ、色の違いやゴールドやシルバーが入った石など、サンプルを並べてみると一つ一つ表情の違いがわかります。

私もこの業界に入ったばかりの時は、黒御影なんか全部同じに見えました。

墓石だって同じに見えたくらいです。

ここでは、石の特徴と騙されないための注意点、石材店で見解が違ってわかりにくいインド黒の最高峰のクンナムについて、クンナム村の簡単な地図をおつくりして、私のクンナムの認識を少しお話しします。

ファイングレイン(スウェーデン)

ファイングレイン

スウェーデンブラックが、黒御影石の最高級品です。

中でも細目で美しく、石質、経年変化の全てで世界一と言われるのがファイングレインです。

美しく磨かれた黒の石目に、銀紛模様の雲母がキラキラ輝いて、1000年品質と言われるくらいに経年変化がありません。

同じスウェーデンブラックでエボニーブラック、ボナコードがありますが、ファインが細目で順に荒くなります。

ここで注意点ですが、一般的にスウェーデンブラックといわれて販売されるのは、ボナコードです。

ファインの方が、原石の価格は、2倍以上高いです。

中にはファイングレインの粗目として、ボナコードを販売しているケースがありました。

ファイングレインは、中国からの強い要望で、丁場を広げたために若干荒い物もありますが、エボニーの石目までも荒くありません!

ベルファーストをスウェーデンブラックで販売をしていた石材店がありましたが、銀粉は入らないので見分けることが出来ます。

ベルファースト(南アフリカ)

ベルファースト

石目は中目位で、真っ黒ではなく墨くろの濃い色にブルーやゴールドが入るものもあり、石目も独特の石目なので見わけはつけやすい。

一級品だと言われたスーパーダークは閉山。

15年くらい経過したベルを見たことがあるが、石肌が焼けていました。

耐光性に弱いかもしれません。

山西黒(山西省)

山西黒 K-5

中国を代表する黒御影石ですが、色が抜けたり、錆びて赤くなる事も多いです。

中国産黒御影石と言われたら、まずこの石ですから買わないほうがいいですね!

いい石もあると言うのですが、高額になり、インド黒御影が買えます。

私は間違いなくインド材をお薦めしています。

クンナム(タミルナドゥ州)

クンナムEE

インドは黒御影石の宝庫で、石質、経年変化も申し分のない石が多く、キズ、変色、色むらも少ない。

クンナムは、インドPAN(アンドラプラディッシュ州)と並んでインドを代表する黒御影石で、クンナムがキングならPANがクイーンと言われるくらい人気の墓石材です。

それだけに高価で人気があるために、取扱金額も大きくなるので、様々な情報が飛び交って独り歩きし始めます。

クンナム村(KUNNAM)周辺の簡単な地図を作りましたのでご覧になってください。
(地図の下手なのは、ご容赦ください)

クンナム位置

本クンナムについて

正直わかりません!

私は本物の本クンナムを見たこと無いんですから!

みなさん色々なお考えがあると思います。

でも、この地域で採掘された石をクンナムですとインド政府が決めた訳では無い時代の話です。

議論しても仕方がないと思いませんか?

ある人は、カルサヌールを挟んで10キロも離れているTVKも昔はクンナムの一つだったなんて言うんですよ!

カルサヌールなんて緑の石が間にあって、クンナムでは絶対無いと思うのですが、みなさんどう思いますか?

クンナムの鉱脈について

クンナム村を中心に北西にぺルンバッカム村、南東にスマンガラム村があり、鉱脈が走っているという説がありますが、大きな意味では、クンナムなのかもしれません。(あくまで想像です)。

しかし、ぺルンバッカム村周辺の石は、白い石が出ていること、クンナムVやクンナムK2は石目も色もクンナム村のKとは違いますが、「これってどうなの?」の世界です。

ただ、石の名前がドンドン増えていくので、この鉱脈説も大きな意味ではアリかなと思っていますが、クンナムと名が付けば高く売れる的な考えはいけないですよね!

クンナムイーストについて

地図をご覧になればお分かりになると思いますが、クンナム村の東に石目が細かくハッキリした黒い綺麗な石が採れる丁場があり大変人気が出たのが、通称クンナムE(クンナムイースト)の丁場です。

次第に小さな石しか採れなくなって、採算が合わないので、閉山になっています。

でも、クンナムEの名前が付けば、高く売れると考える金の亡者が他の石を、クンナムEとして販売しているのです。

クンナムKの丁場とSの丁場を採掘しているのが、EE社(エンタープライズ&エンタープライズ)です。

会社名の頭文字のEを使ってクンナムEです。

どこどこより東だからクンナムEと付けたり、何でもありの世界です。

閉山している丁場の石が、何年もある訳がありません!

私はといえば、クンナム村で採れているKが、石目がボヤーとして大きいですが、茶色っぽいというか、温かい黒というか色目が好きで、Kが本クンナムに最も近いのかな?なんて、勝手に考えてお客様に薦めています。

(根拠はありません)

予算的にもう少し安いといいが、クンナムに、こだわられるお客様には、Vを薦めています。

クンナムK-EEというのは、Kの丁場でEE社が採掘した最もいい石をK-EEなのかもしれません。

差し詰め先日情報が入って最高級だと言われたのが、Sの丁場です。

もともとあまり採れてなかった丁場で、インド国内向けが多かったと聞いていました。

サンプルを見ると細目で確かにSの石目なのですが、Kに近い色目なんです。

EE社が採掘していますので、S-EE何でしょうかね!

これは、綺麗ですから、確かに最高級と言われるのもわかります。

石って本当に難しいんですよ!いいのが出てきたり、出なくなったりで、でも綺麗な石を見るとなんだか楽しくなりますね!

その時が、その丁場の旬なんでしょうね!

クンナム8について

この石は、偽物です。

クンナムではありません!

クンナムは、採掘がタミルナドゥ州。

このクンナム8はカルナタカ州で、インドの西と東の州で採れていて丁場(採掘場)が全く違います。

日本と違ってインドですから、州が違えば物凄く離れています。

これでいいなら、MU(カルナタカ州)、YKD(タミルナドゥ州)も、別名クンナム・・・でいいじゃないですか?とんでもない話です。

中国では、偽クンナムとして堂々と説明をして、販売されている石です。

石に責任がある訳では無いのに、偽クンナムなんて言われるなんて、この石がかわいそうですよ!

この石をクンナムとして販売している方は、勉強不足か、説明不足の不親切な石材店ですね!

インド黒とか、クンナムと付いているだけの、あいまいな説明でお買い求めになると、高い買い物になるもしれません!

クンナムももちろんいいですが、PAN、MU、TVKも綺麗です。

インドは黒御影石の宝庫です。

(TVKは現在丁場STOPですが、再開の情報がチラホラあります。ガセかな?)

黒御影は、鉄分が多く入っていると、数年で茶色く変色してしまいます。

購入時の見た目では、まずその性質を判断できません。

イシノールと言う薬品に1年間漬けて色を付けたり、制作時に塗って、仕上がりで研磨したかのようにごまかしているものが大変多いです。

薬品が落ちていくと、色と艶が落ちてしまいます。

錆が出るものは、数年経たないうちに変色してきてしまいます。

着色仕上げの薬品が剥げると石目のヒビが入っているのもわかり、目も当てられない状態になってしまうことがあります。

既に納骨も済ませていて、今更苦情を言えないとお考えのお客様のご相談が多いです。

石材店もこのHPを読んでいるので何とも言えませんが、ここに書いてあることをおたずねになって返事ができない石材店は、まずわかっていないですね!

黒御影についてわからない墓石の取扱店が殆どだと言うより、この人は良く知っているなと感じる方とお話しできるのは稀ですね!

現地まで行っている石材店同士の話でも、「黒のことはオレに聞かないでくれよ!判らへんからな!」なんて話がいつもの会話です。

知らないことも多いですが、調べるルートはありますから、お気軽に(株)かしこへご連絡ください。