水はけが良くても、地下カロートは水が入ります!
「おつくりになった石材店には、ご相談されましたか?」
納骨に行かれたら、カロートに水が溜まっていたそうです。
修理を頼みたいので、一度見て欲しいとのご相談でした。
作った石材店なら、スグ分かるはずですがね!お父様がおつくりになったので、何処の石材店に頼んだのか分からないと仰るので、お話をお聞きすることにしました。
どちらの地域なのかをお尋ねすると、関西地区でした。
関西から東海地区のお墓は、骨壺では無く、さらし等に包んでご遺骨を安置して、土に還す納骨形式です。
その為、地下カロートのお墓がつくられている事が多いのです。
「粘土質の土壌であれば、石材店も水が抜けない事を想定して、ご遺骨がプカプカ浮かない様に、作ってあると想いますが・・・?雨が降った直後にカロートを開けられませんでしたか?」
「確かに前日は雨でしたね!」
「拝見しないと分かりませんが、水が溜まっているという事なら、安置する箇所がGL(グランドライン)より低い位置なのでしょうね!」
「費用がかかりそうな修理なのですか?」
「カロートを地上に作り直したりするには、それなりに費用がかかります。ご遺骨の量も少ないと思いますので、若干カロートが狭くなりますが、水が溜まった部分に砂を入れられて、安置される位置を高くしてはどうでしょうか?砂はホームセンターで、購入できます。200円位ですよ!何かのカップで砂を救って、入れるだけですからご自分で出来ます。」
「そんな事で大丈夫ですかね?」
「一度試していただいて、気になる様であればご連絡ください。拝見しにまいります!」とお返事をしました。
友人には何度も「お前、そんな商売っ気の無い事でどうするんや?アンタのつくる墓だって、もっと高く売らなあかんのに・・・?」と言われていますが、見に行って、「そうですね!そうですね!それなら直しましょうか?」なんて、そんな事言えませんて!
関西系のカロートで、水が溜まっているとすれば、多分この画像の様ではないか?と思います。
私の会社のカロートは、関西式でも石棺でおつくりしてあります。
基礎工事の際に、納骨スペースだけを開けてあるお墓もあったり、石の代わりに、コンクリート枡(ホームセンターで2000円)が入れられている場合もありますが、形状的にはこのタイプかと思います。
カロート内の砂の量を増やして、GLの線まで上げて行けば、水に浮かぶ事も無くなるでしょう。地盤が粘土質でなければ、水はゆっくり抜けて行くはずです。
関西地区では、3寸~5寸の骨壺に入る位のご遺骨を収骨されて、さらしの袋や半紙に包んで納骨する地域が多いので、この方法をご提案しました。
でも関東地区をはじめ、全骨を収骨されて、7寸の骨壺で安置される地域では、この方法は出来ないのです。
私の会社では、出来るだけ地上カロートをお薦めしています。
関東式でも、基礎工事の際に骨壺が入る位のスペースを開ければ、石材使用量を減らせますから、安くおつくり出来ます。
ただ地下カロートにすると、骨壺の高さ分以上にGLより下におつくりすることになります。
雨水を止める事は不可能です。
水は高い所から、低い所を探して流れ込みます。
地下カロートだと一時的に流れ込んで来ます。
また納骨棺は、地下と繋がっていますから、GLより低ければ、下から湧き上がってくることも有るのです。
水はけのよい土壌でも、一時的に骨壺が水没する事は、十分あり得ます。
地上カロートであれば、入って来た水を抜ける様につくる事の可能です。
更に、構造的上カロートの入り口を、羽目蓋にしたり、納骨棺内に水返しをおつくりすることで、100%ではありませんが、限りなく水を防ぐことは可能です。
地上カロートでも価格を抑えてご提案をしてまいりますので、ご予算重視のお客様におかれましても、お気軽にご相談ください。