石選びは、見た目と吸水率が大事!
一つの丁場(採掘場)の中でも、良質な石、粗悪な石、色々な石が採れています。
墓石の性質を数字で表す指標には、吸水率、圧縮強度、見かけ比重があります。
圧力を掛けられた時の強度や、重さは見た目では分かりませんが、吸水率は見た目で分かります。
吸水率が高い石は、水を吸ったり吐いたりする内に、水以外の物を吸い込んで変色、鉄分と反応して錆、寒冷地での凍結や、沿岸部での塩分が結晶化して体積が増えるために、ひび割れの原因になってしまいます。
全ての石ではありませんが、吸水率の低い石は、圧縮強度も高く、重い傾向があります。
地下のマグマが冷えて固まった御影石は、地表で固まった安山岩や大理石よりも、硬くて頑丈な墓石素材です。
石選びをする時
①石目、色目の気に入った石を選ぶ
②石の性質を確かめる
③墓石に使用した時の値段を検討する
等です。
値段は、石材店の見積り金額を、比較しながら判断すれば分かります。
お気に召した石の性質は、石材店に聞いたり、ネット上の情報で得る事が出来ます。
吸水率の低い石を使用すれば、それだけで良い墓石を作れる訳ではありませんが、変色や劣化等、経年変化のリスクが、大きく減ることは間違いありません!
吸水率の数字は、石材名から検索する事が出来ますが、雨上がりの濡れている墓石を観ると、どれ位の吸水率なのか?よくご覧になれます。
それ以外にも、濡れた墓石からは、乾いていた時に感じなかったナデ、スジ、玉等がよく見えます。
石屋として長く墓石を見て来ていますが、雨上がりでも、吸水率0.1%位までの石なら、水しみを感じません!それ以上の吸水率になると水を吸っているのが分かりますが、天候が回復すると、ゆっくり水が抜けて行きます。
0.3%近くになると、かなり水を吸って抜けなくなる石が多いです。
0.2%まで位の吸水率で選ばれるのがお薦めです。 0.2%前後の吸水率の石を選ばれた時には、予め水を吸いやすいご説明をしています
先日、こんなご相談がありました。

「白かったのに?黒くなって!」
建てたばかりの時は白かったのに、ドンドン黒くなっているそうです。
お建てになった石材店に話されると、「どの石も水を吸いますので、少しずつ色も変わってきます。担当の彼はもう辞めましたが、説明しませんでしたか?」と言われてしまったそうです。
一言多いです。
売った人間が辞めていようが、辞めて無かろうが、その会社から買った事には違いがありません!他人の売り上げで、面白くなかったのかもしれませんが、もう少しお客様のお気持ちを、気遣った対応が有ると思います。
薦められた石の施工実績をご覧になっていたら、お分かりになったかもしれませんが?多分、石の事が分からないから、任せちゃったんでしょうね!
黒っぽくなった墓石の施工実績を、案内する事も無いかも知れませんがね!
「ボロボロになって、壊れる様な事になりませんか?作り直そうかと思うのですが?」と、相談されました。
やさしいと言うか?メチャクチャおとなしい方です。難しい方なら、こんな対応されたらクレームになります。
黒くなる石はありますが、御影石なら滅多に壊れる様な事はありません!

「そんな!3年位で建て替えなくて良いです」
石材名をお聞きするのですが、注文書の控えをお持ちでも、石種は不記載でした。
画像の送り方も分からないそうなので、近隣の石材店に頼み込んで、見て来てもらいました。「石種は湖南623!水を吸って黒いですが、ヒビや錆は無し!」と連絡がありました。

「ご心配いりません!」
「水を吸って変色していますが、劣化では無いので、壊れる様な事はありません!建て替えなくて大丈夫です。安心してください」とお伝えしました。
私ら石材店にしてみれば、当たり前の事なのですが、素人さんだと、チョットした事でも、質が悪いんじゃないか?壊れるんじゃないか?と悩まれるんですよね!
お客様にしてみれば、色が変わって感じるのは嫌な物です。だから出来るだけ水を吸わない石をお薦めします。
追伸

吸水率を調べる時の注意!
今回ご相談があった湖南623ですが、私の会社では扱っていません!もう丁場は動いて無いと思います。
この石の吸水率を検索すると、0.18%~0.33%になっています。
検査結果にこんなに差が出ているのは、適正な検査で無いのか?同じ石種の丁場内でも、性質が異なる石が採掘されていて、品質が安定していないと考えています。
新しく採掘された石で、流通して日が浅い場合は、吸水率などの数値が出ていません!吸水率が1社だけの場合も、売りたい為に、複数の個体から検査サンプルを作成して、最も低い吸水率が表示されていることがあります。
新しい石は安いですが、本格的に流通してから3~5年経過して、トラブル情報や丁場(採掘場)の継続性、出来上がった墓石の経年変化を確かめてからが無難です。