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この図面での相見積もりは、チョット出来ないです。

こんなに削ってあるとな~?

見積もり依頼で、他社図面を送って頂けるお客様も多いです。

お見積もりをお出しするには助かるのですが、私の会社では必ず自社CADで、図面の引き直しをする様にしています。

この所、石材使用量を少なくする為に、削り過ぎてある図面が何度も続きました。

外見から見える部分で削ると分かってしまいますので、カロート(納骨室)の壁石を薄くして、石の量を抑えてあります。

お客さんが、図面をご覧になって、気にされるのは、墓石の高さや、正面で文字の入る竿石(仏石)の巾や厚みですから、分かり難い部材で削ってあります。

ここは最も重い墓石本体を支える部材なので、薄くし過ぎると壊れる危険があります。

今回の図面は、カロートの壁面が3センチの厚みしかありませんでした。これではボンドでの施工しか出来ないばかりか?重さで破損する可能性もあります。

20年とか30年前の墓石で、割れてヒビが入っているのを見かけますが、多くは弱い部分が破損しています。

何億年前につくられた自然の石の経年変化や強度は、何年やっても難しいです。

だからトラブルが少ない石で、頑丈におつくりする様にしています。

必要以上に厚くしなくても良いですが、せめてアンカーボルトを打てる厚みは欲しいです。

3センチでは、薄すぎて突き抜けます。せめて9センチあれば、打つ事が可能です。或いは、墓石本体を小さくして軽くする事です。

墓石本体を変えずにそれを支える部材を3分の1以下にする事は、足の太さが3分の1になった象が骨折せずに歩けるのか?では無いでしょうか?

左:石の厚み9㎝           右:石の厚み3㎝

こんな素面の場合「この厚みでは、アンカーボルトが打てないので、ステンレスのコーナー金具が付けれません!この図面の通りでは、耐震施工が出来ないんです」と伝えると、殆どの場合「それなら、図面の変更をしてもらっていいですよ!」と言って頂けるので、図面変更をしたお見積もりを、お出ししています。

今回、あるお客様から「石材店に聞いたら、ステンレス金具を付けますと、言われました」とご連絡がありました。

金具を付ける?おかしいな~?

「すみません!アンカーボルトで固定しますか?と聞いてみて頂けませんか?」とお願いしました。

案の定「ボルトは使いませんが、ボンドで固定しますから大丈夫です」と説明をされたそうです。

最近、ボルトを使用しないコーナー金具が出ています。

石に切れ目を入れて、そこにコーナー金具を引っかけて、それをボンドで固定するらしいのです。

金具を使用して、見た目は頑丈そうですが、ボンドで固定してあるだけです。

こんな物、耐用年数が来たり、簡単な揺れでポロッと剥がれます。

ボルトを打ち込むのは、締め込めば石の内部で広がって抜けない様になっているからです。

かしこでは、何種類かのボンドを併用して施工しますが、耐用年数が過ぎても、固定してくれる可能性を考えて使用しています。

近年、大きな地震が多いです。

余震が群発する場合、ボルトが少しずつ緩んでくるのも心配しています。

ステンレス製の木の葉を石に中に埋め込めこんで、更にボンドで固定して強度を強くしています。

安売り競争をしている皆さんは、少しでも他社よりも安くして仕事を獲得したい!

少しでも石を減らして利益を残したい!これも、其々の会社の販売戦略だし経営戦略です。

安売り業界の要望を受けて、メーカーが開発したコナー金具に、私がドウノコウノと、言う立場ではありません!

壊れたら修理するのも石屋の儲け仕事!なのでしょう。

私には、とても出来る商売じゃないな!                             

いつ頃からですかね?

15年くらい前には、基礎工事だの!耐震施工だの!品質で競っていたのに、安売り競争に明け暮れる石材店が増えたのは?

真面目過ぎた石材店が嫌気がさして辞めて行ったり!財産が減るのが嫌で、早々と廃業したり!メーカーまでが、それ程効果が望めないだろう金具を販売!B品や1級2級の表示で、逃げ道を作って、追加が出来ない残り物の石材を販売!売る為には、やりたい放題になってしまいました。

墓石を支える一番大事な部材を、ここまで削って原価がどれだけ下がると言うのでしょうか?

物流費、通関費用、ガソリンや資材価格、施工代金等、どれをとっても値上がりして、円安が海外加工に値上がりの追い打ちをかけています。

質を落としまくった安売り競争の先に、何があるのでしょうか?

ごめんなさい!石屋の爺のボヤキになりました。

お客様がお考えの耐用年数は、10年や20年では無いと思うのです。

厳しい社会情勢ですが、内向きで自分勝手な仕事にならない様!商売はお客様の為にする事を忘れないで、正直に商売をして行きたいと思います。

海千山千の石材店に曖昧な販売をされると、中々分からない物です。自分は大丈夫!絶対に騙されない様と思っている人程騙されやすいのです。

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ご相談、お見積もり、墓所確認は無料です。

フリーダイヤル 0120-953-574 です。

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