「失敗したくないので、石の事が聞きたくて!」
説明がアヤフヤで・・!
「石を見にここまでいらっしゃったんですか?」
「ネットでアレコレ調べた事を石屋さんに聞いたのですが、知っているのか?分かっていないのか?今一つ自信が無さそうで・・・?調べていたら、こちらのHPを見つけて!」
「神奈川からでは4時間ぐらいかかりましたでしょう。お電話していただければ盆明けには行きましたのに!」
「電話するより行った方がサンプルも見れるし、車を走らせて来ました」
「私でご説明できると良いのですが・・・?ご希望していらっしゃる石は?」
「インペリアルレッドが良いなと思っているのですが?」
「インドのニューインペリアルレッドで良いですか?」
「ええ!インドです。スウェーデンにもあるそうですね!」
「(笑)かなりお調べの様ですが、何をお知りになりたいのですか?」
「色の濃さと言うか、ピンクに見える様な石もあるそうなので、赤い石でつくってくれるか?とか、硬いので結晶が飛ぶ心配があるらしいが?と聞いたのです。そうしたら、赤い石で頼みますが自然の物です。結晶も飛ばない様にしてもらいますから、その辺りは気にしないで、任せてください」と言われたそうです。
「そんな事、一般の石材店さんに聞いたら、かわいそうですよ!(笑)ご自分で直接工場とやり取りしていませんから!対応できるのは、大手石材店や石材商社のバイヤーか、私の様な変わり者くらいです!
この石が赤いのは、カリウムの含有量らしくて、それが均一に入って無いらしいんです。だから同じ原石のブロックでも色が違う位、色合わせが難しい石です。確かに硬い石なので目飛びの心配はありますので、デザイン的に緩やかな曲線でお薦めしています。アールの強い曲線だとおっしゃるように、結晶が目飛びするリスクが高くなりますね!丁寧に研磨してもらえば気にされる様な目飛びにはなりませんよ!」
「難しい石なのですね!」
「そうでも無いですよ!日本に入って来たのが1980年くらいらしいですから、40年も実績のある石です。工場だって値段ばかり叩けば、粗悪な石で誤魔化して加工してきますが、良質な石で色合わせしてもらえば大丈夫石ですよ!」
「出来るだけ赤い石が欲しいのですが?」とおっしゃいます。
タマタマですが、現在加工している墓石のサンプルが手元に有りました。
遠隔地から来て頂いて、サンプルもお見せ出来ないのも申し訳ないので、墓石の大きさをお聞きして、工場に連絡をしました。
現在○○家を作っている石で、20才位の墓石を加工出来るのか?を聞きました。
「この石で良ければ、おつくり出来るそうですよ!」とサンプルをお見せしました。
「この石ですか・・・この石で出来て来るのですか?」
「赤くないですか?」
「いいえ!この石で良いです。この石でお願いします」
「お気に召して良かったです。それでは、少しの間この石を残してもらいますので、慌てない様にオシャレな墓石をつくってください」
「いつもサンプルを取り寄せているのですか?」
「いつもじゃないです。長くやっていると、石目や色目の変わりやすい石が分かってきます。画像を送ってもらって、少し心配だと感じた場合は、EMSで送って、現物で確認しています」
「ところで幾らくらいかかるんですか?」
「他社は幾らって言われましたか?」
「〇〇万円位だと言われています」
「金額は会社に任せてありますが、そんなにかからないと思います。その80%位でお話すれば儲かって仕方が無いと思うのですが、原価積み上げ方式のお見積もりですから、60%位の金額になるかもしれません!金額は安くなってご心配かも知れませんが、良質な石で加工も施工もしっかりした墓石をおつくりしますから!」
「それで儲かるのですか?」
「工場にも施工会社にも、仕様が厳しいですから、その分多めに払っています。だから工場直で貿易している割には、原価はかかっています。でも、お陰様でみなさんからご依頼を頂いていますから助かっています。店舗構えて経費を使って、月に1基しか売れなかったら、その墓石に社員と家族の生活費を乗せた販売価格になってしまいます。ガソリン代も使いますが、良い墓石をつくっていれば、仕事の数はその何倍かは頂けますから、薄利多売の原価積み上げ方式でも、なんとか会社はやっていけています。その代わり楽な仕事では無いですよ!」
「そのうち私の様にお客さんが、ここに来てくれるようになるかも知れませんよ!(笑)」
「〇〇さんの様にですか?(笑)楽をしていたら仕事にならないですよ!それじゃブローカーになっちゃうでしょ!現地で墓地確認をして、地元の石屋さんと同じサービスが出来なければ、幾ら価値のある墓石をおつくりしても、本当にお値打ちにはならないですよ!お家の墓地確認にも伺いますよ!他に石の事で、お聞きになりたいことはございますか?」
「インドのカルナタカ州と言う所は、いい石が採れるところらしいね!」
「そうですね!近くには、インドを代表するようなアーバングレーと言う硬い石も採れますね!最高級インド黒御影のMUやインドバン、銀河もカルナタカ州でしたかね!」
「突然来たから、予め準備もしていなかっただろうに、良く知っているな~!」
「真面目に仕事をしている石屋なら分かりますよ!〇〇さん!石屋の営業さんからすれば、絶対めんどくさい客だと思われていますよ!(笑)」
「社長さん、お墓つくるのが好きなんだろうな~!分かるよ!(笑)」
「来てよかったよ!」
小一時間程ショールームで石の話をして、近くに私の会社が中心でお作りした寺院墓地をご案内してお見送りをしました。
正直、お客様には出来るだけご安心して頂ける様にお話していますが、私はどの石を扱う時でも、安心できていません!
石は扱えば扱う程に難しいです。同じ石でも石目が少し違うだけでも、違う石に見えてしまう。
私は知っている方かもしれませんが、間違いなく知らない石の方が多いのです。
今回のニューインペリアルレッドだって、20億年以上前の古い地層らしいのです。
20億年?言葉では言えても、想像もつかない年月です。
どの石を扱っても、加工して太陽光線にあたったらヒビが入らないか?
変色しないか?
今まで大丈夫だったからって、今回も大丈夫とは言い切れないからです。
私は気が小さいから、心配で変な夢見る事だってあります。
だから石橋を叩いて、何かあった時には、誠実に対応するしか無いと、いつも自分に言い聞かせて仕事をしています。
お願い!
私の会社では、墓地の確認や建て上げ検品には、私や専務が立ち会うことを基本にしています。
タイミングが悪いと、みんな出かけてお相手ができないケースがあります。
店番をする営業の人件費分もなくして、お値打ちに販売したいからなのです。
ショールームの近くについてから、お電話を頂く特攻訪問は、ご勘弁ください。
予めご連絡を頂けば、必ず在社致します。
フリーダイヤル 0120-953-574
よろしくお願いいたします。
「来社時には、ご連絡をお願いします」