春節明けは、墓石の加工が不安定です!慌ててつくらない事です!
「見積もりを早く出して欲しいのだけれども、いつまでに出してくれるのか?」とお尋ねでしたので、「お急ぎですか?」とお聞きすると、「インド材が中国に入って来ないので、良い石が無くなる!今なら安くつくれます」と石材店なのか?仏壇店なのか?分かりませんが、急かされたそうです。
「お見積もりはスグお出ししますが、価格の値上がりは、今始まった訳ではありませんよ!ドサクサ販売のお悔み商売ですから、慌ててお求めにならない方が良いですよ!」とお伝えしました。
いつもの事ですが、モットモラシイ理由付けが出来るので、チャンスだと思ったのでしょうか?不安を植え付けて、今だけお得に買えます営業が必ず出て来るんですよね!
確かにコロナの影響で、採掘も物流もタイトになって来ています。
アメリカや欧州に向かったコンテナ船が帰ってこないために、物流費は上がりましたが、去年の話です。
石も全然動いていない訳ではありません!例年、日本の正月や中国の春節明けに、若干加工料の値上げがありますが、石の値段は昨年から、ジリジリ上がり続けています。
中国材は、沿岸部の採掘許可が出ませんので、在庫の石の単価は上がってきています。
だからって経年変化の分からない、採掘されたばかりの石でつくりたいですか?インド材に関しては、円とドル、人民元、ルピーの為替な関係が複雑に絡み合って値段に反映してきます。
昨年は、石や加工料がジリジリ上がった分を、円高で吸収出来ていました。
中国材は若干値上がりしましたが、インド材はそのままの価格で取引をしていました。
昨年も交流のある石材店の何社から、「困ったよ!M10が入らなくなったが、御社どうか?」聞かれました。
そんな連絡は受けていなかったので、取引のあるインド材の専門工場に問い合わせをすると「上海で建材として、多量に受注されたので、一時的に入ってこなくなっているが、在庫も有るので心配しないで売ってください」と返事がありました。
石材店は、売り上げが欲しいので、お客さんをあおってでも、契約しようとしますが、慌てておつくりになっても値段は変わりません!高くなっていない分、質が悪くなっていては、何もなりません!
〇〇セール!今なら安いです!なんて墓石は、傷のある墓石や倒産在庫の様に、安い理由がハッキリして売る場合は別ですが、その時だけとか?特別安い場合は危険です。
中には入手できない石もありますが、殆どの安心できる石はまだあります。
急いで建てなくてはならないご事情なら対応いたしますが、この時期はおつくりにならない方が無難です。
中国の雇用は、年契約なのです。
内陸部から沿岸部に働きに来ていますが、春節で故郷に帰って、そのまま帰ってこない職人も多くいます。
職人は防塵マスクをしていますが、四~五年経つと肺がやられて、ケホケホせき込んでいることがあります。
長く続けれる仕事では無いので、稼ぐだけ稼いで、健康的な仕事が見つかれば、仕事を変わってしまうのです。
つまり経験者が減って、新人が増えるのが3月です。
練習生に加工されるこの時期はトラブルが多いのです。
その為に、当社では3月に墓石をつくらないでいます。
3月4月にお建てする墓石の加工は、1月上旬に終えるようにしています。
例年4月からオーダーを入れて、念のために、渡航検品をするのが4月5月です。
今年の場合、渡航は出来ないし、春節で帰ってきた職人が2週間の隔離では、どうなるのか予想がつきません!従業員も揃い、順調に加工ラインが稼働するようになると、品質も安定してきます。
生産が安定してくると、工場は仕事の確保をし始めますから、価格も競い合って安定してきます。
3月末には落ち着くと思いますので、工場と連絡を取りながら、奇麗な石をお求めのお客様にも、ご紹介もして行きたいと思います。
例えばインパラブルーの青いチップの大きさや数、バイオレットブルーなら赤紫に感じる濃いめで流れの無い石等です。
もちろん加工では丁寧に磨いてもらいますが、このあたりの石の美しさは、自然の恵みです。
手間を惜しまずに、奇麗な石を探してご紹介するしかないのです。
インド材、南アフリカ材、黒御系の石材を扱う工場とのパイプは強いので、ご検討の方はお気軽にご相談ください。
もちろんご予算は大切ですが、慌てて契約されて、後で心配になる方もおいでになるようです。
幾ら安くてもゴマカシテあったり、色褪せたり、価格に見合う価値のない墓石では何もならないのです。
ご予算を抑えても良いお墓はおつくりになれます。慌てないで、ゆっくり良い墓石のご検討されてください。