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墓石の研磨(磨き)とバフの違いは、中々ご説明が難しいですね!

「研磨仕上げとバフ仕上げでが、どう違いますか?」とお尋ねでした。

「マニュアックな人だな~」と思いながら、どうやってご説明しようか?何処までご説明したら良いものか?同じ時期に、同じ石で建てた墓石が目の前にあれば、違いのご説明もしやすいのですが・・・?

お客様の想いの一つに、永く奇麗でいて欲しいご希望があります。

それには、経年変化の少ない石選びと、加工段階での磨きが関係しています。

この磨きのご説明が大変難しいのです。

研磨仕上げは、沢山の水を使って、40℃~45℃位で温度を上げずに、研磨だけで艶出しをしますから、時間をかけて艶出しをします。

それに比べてバフ仕上げは、高温で少量の水を使用して、短時間で艶出しをします。

研磨仕上げは荒い砥石から、細かい砥石に変えながら艶出しをして行きます。

80→200→400→800→1500→2000→3000→5000と、どんどん細かい砥石に変えて行きます。

国内加工でも白系御影石で2000番、黒御影で3000番位です。

私の会社では、中国工場にも、細かい研磨を要求しています。

その分の加工料は、多目に払っていますが、あまりやりたがりません!安くつくるために、バフ仕上げが主流になっていて、800番?最近では400番研磨後に、バフで艶出しをするそうですが、その方が楽ですからね!

石の質以外で、加工で原価を抑えるには、最も工程を削りやすいのが磨きですが、クレームになり難い工程でもあります。

バフ仕上げは、短時間で安くできるメリットはありますが、摩擦熱を上げて、強引に艶出しをしますので、目飛びしたり、毛羽だった表面になってしまいます。

その為に、研磨仕上げに比べると、艶持ちが続きません!それでも納品時には、発色剤と言う名のコーティングをして納めてきます。

建ててすぐには違いが分かりませんが、コーティングが落ちてから、徐々に違いが出てきます。

元々艶がないばかりか、耐光性に弱いですから、さらに違いが出てきます。

見た目は同じに見えますが、光沢を測る機械だと違いが出てしまいます。

拘る方だと5000番研磨の違いを聞かれます。

3000番と5000番の違いで、3年くらいですかね?3年で同じになってしまうのでは無くて、6年経った5000番の艶は、3年経った3000番と言う意味なのですが、1回多く磨く位ですから、その位の違いでしょうか?もちろん400番バフと比べたら、全然違いますがね!

説明しにくいのですが、黒御影だと黒の出が違って見えます。

グレーとか白系の御影石の場合、透明感と言うか特別な艶を感じられます。

5000番が使用されるのは、庵治石極上細目の国内加工の様な特別な墓石で使用されています。

中国で5000番を探した時には、大変苦労しました。

5000番は無いか?と尋ねると「崇武(泉州市恵安県石材工業区)にそんな物があるのか?」と言われましたが、黒御影の専門工場でなんとか探し当てました。

一回多く磨くだけなので、ご負担の金額も少ないので、ご希望があれば磨いてもらいます。

でも、インパラブルーの大きなブルーのチップだとか?バイオレットブルーの濃い手等、石を優先した方が良い場合もあります。

もちろん5000番の工場の、原石ブロックも候補に入れますが、ケースバイケースでご提案をしています。

経年変化の少ない石で、3000番で丁寧に磨いてもらえば、十分な光沢で、永く美しさを保ってくれます。

現在のコロナウイルス!このパンデミックが終わるころには、ライフスタイルも大きく変わっているに違いありません!お墓づくりも、時代とともに移り変わっています。

ただ、どんなに時代が変わっても、変わらないのはお客様の想いなのです。

この仕事は、故人との時間を感じ、近況や想いを語って頂ける空間をおつくりする事です。

磨きは大変分かりにくいものです。

だからこそ正直に、作り手の心意気だけはブレない様に、おつくりして行きたいと思います。

ご注意!

「墓石なんか磨くものじゃない!古い墓石をご覧になってください。磨いてないですよね!」と説明をされたお客様がいらっしゃいました。

墓石づくりには、建築基準法の様な物もありません。

磨きにも決まりが無い訳ですから、間違いでは無いですが、「磨くものじゃない」と決めつけるのも如何なものでしょうか?

お客さんは素人ですから、専門家だと思い込んでいる営業マンに、言葉巧みに説明されると「そうなのか?」と思いこんでしまいます。

昔は、御影石の様な硬い石を加工して、磨く技術も無かったはずです。

安売り競争をしている営業マンの、都合のいいセールストークでは無いでしょうか?何を選択されるのもお客様の自由ですが、周辺の墓石が磨いてあって、ご自分の墓石だけ磨いてなかったら、経年変化も早く感じられるはずです。

価格だけで比べ無いで、価値のある良い墓石をおつくりください。

インパラブルーの墓石をお求めなら、ご相談ください!

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