お墓(墓石)づくりの拘りは、人其々で違います。
「大丈夫かな~?」
墓石をお作りになる時の拘りは、予算、石の原産地、強度、石目、色目、デザイン、刻む文字、構造、加工、施工、その他いろいろです。
予算も大切だけれども、デザイン重視のお客様も有れば、耐震、耐久性重視で、頑丈なお墓をご希望の場合もあります。
私の会社にご相談があるお客様に多いのは、何軒も回られ納得が行なくて、捜し当ててご連絡があるのです。
直近、日本中の何処かで地震が発生していますが、地震報道が続くと、耐震性の高いお墓のご相談が増えますね!
今回のご相談者は、土木関係でお仕事をされていたそうです。
建築や土木関係の方だと「この石屋さん!分かった様な返事をしているが、大丈夫なのか?」と、ご自分も分かっていらっしゃるので、施工方法を確認されます。
人が住む家と違うのは分かっていても、ご心配なのでしょうね!
「御社の鉄筋の太さ!ピッチ!コンクリート強度は?」と聞かれたので、すぐ建築や土木関係の方だろうと分かりました。
「HPに掲載してある施工なら、日常的にやっています。お作りになる墓石の大きさや、墓所の広さ変えていますが、13Dの鉄筋なら20センチ、10Dなら15センチピッチです。コンクリートは、強度21スラブ18!ご希望があれば、生コン会社に頼みますが?」
「基礎の厚みは?」
「墓石の大きさで変えていますが、割りぐりを入れて目潰し、コンクリート厚25センチまでは1段、それ以上の厚みが必要なら2段鉄筋にしています」
「それなら十分ですが、日常的に・・?今まで何社も聞いて回ったのに!なんで?」
「すみません!探されたんですね!(笑)私がお願いしている施工会社さんは、皆さんやってくれています(笑)基礎工事をしない地域もありますが、お願いすれば仕様通りに施工してくれています」

「随分探しました!」
「今年は、とんでもなく暑いので、骨材が35度以上に熱くならない様に、気を使ってくれています。打設後の水打ちまでは、流石にやっていませんがね!(笑)」
「水打ちは私がやります。見積もりが安かったので、正直疑っていました(笑)」
お客様がプロですから、私としては悩まずに済みます。
耐震構造についても、図面をご覧に入れるだけで、説明しなくてもご理解いただけました。
専門職の皆さんは、私達石屋よりも、どれ位の要求をしたら、どれ位費用がかかるのかも、よくご存知なのです。
今回のお客様は施工でしたが、拘り方は皆さん違います。
石に拘られるお客様だと、感度の世界が入って来るので、難しさも増してきます。
原産地、色目、石目、吸水率、比重、強度等の性能、経年変化実績等、お客様毎に拘りが違います。
HP上の画像だと、石の印象が違うので、現物サンプルを墓地確認時に、お見せする様にしています。
画像よりはリアルな色目、石目を感じて頂けるのですが、原石毎に違いがあるのが、自然石の難しさなのです。

「綺麗なインパラブルーで、作ってもらえますか?」
インパラブルーに関しては、ブルーチップの大きさと数がポイントなので、チップが綺麗に見える様に、出来るだけ黒い石を探すようにしています。
何回もお作りしていますので、工場も分かって、確保してくれているので心配はしていません!
難しいのが、イメージされている石を、霊園内で見つけてこられる場合があります。
石種は分かるのですが、建てられて何年か経過していると、経年変化しています。
現在採掘されている石と違いがあったり、同じ原石でも石目色目が、全く違う石種もあります。

ニューインペリアルレッドが、真っ赤で存在感のある墓石ですが、インペリアルピンクに感じる石もあるのです。
変わりやすい石の場合、念の為、現在工場にある原石からサンプルをカットして、確認したいので、少しお待たせする事もあります。
お客様にお見せして確認したりもしています。
デザインに拘りがあるお客様からは、ご自分のイメージをどうやって伝えて頂けるかがポイントです。

「中々返事が来なくって!」
洋風やデザイン墓をお求めのお客様が増えました。私の会社でも、伝統的な和墓でお作りするケースは10%以下で、現在では一桁になりました。
オーダーメイドで作ってみたいのに、何から伝えて良いのか分らないままに、石材店とやり取りをして、時間がかかり過ぎて、私の会社にご連絡を頂くお客様もあります。
「何となくこんな感じ」を画像でも、手書きでも伝えて頂けば、墓所の広さに合わせて、デザイン検討の叩き台を、お作りする事が出来ます。
そこから変更を重ねて、イメージを膨らませて行かれれば良いのです。
皆さん返事を待っている間に、考えが変わったりされます。最初の叩き台は、若干の時間はかかりますが、そこから先の微修正は、お待たせしない様にしています。

「営業日なら、出来るだけ翌日にお返事をしています」
微修正で4日も5日もかかったら、嫌になってしまいますよね!
デザイン墓石のご検討は、形の図面作成だけでは無くなりました。
近年、墓石のデザインだけでなく、複数の石種の組み合わせや、ステンドグラス等の強化ガラスを使用されたり、文字の字体や彫刻方法にも、拘りを持たれる方が増えました。

「予算内で、沢山拘ってください!」
想いを込めれば、拘りが出てきます。
叶えて差し上げれる事、出来ない事もありますが、諦めないで無料相談をご利用ください。
フリーダイヤル 0120-953-574
現地に伺って、お客様とお話をする事が、私の拘りです。

爺さんですから結局現地です。
メールでもラインでも、墓所の住所や写真を送って頂ければ、航空写真から大体の墓所状況が分かる様になり、大変便利になりました。
ご要望の墓石を、ご希望の石でお作りした時のお見積りも、かなり正確に出せる様になりました。
お見積もりをご覧になって、私の会社でお役に立つ様であれば、現地に伺って、墓所の確認しながらお話を伺う様にしています。
お墓づくりは千差万別で、これが正しいと決まった答えがありません!
通信手段が格段に便利になりましたが、直接お客様から拘りを伺う以上に、有効な手段は無いと思っています。
友人には「国内も海外も、いい取引先も沢山あるだろうに、商売が下手な奴だな~!ドベタくそ!あの作り方なら、もっと値段を通しても!安く売り過ぎだぜ!」と何度もバカにされています。
「墓石の値段なんて、高いか安いか決めるのは、お客さん!」と言い返しています。
「あの値段で売ったら、そら仕事はあるだろうけれど、現地確認から建て上げ、お引き渡しまでするスタイルには限界があるだろうに!俺たち爺さんなんだから、無理したら壊れるぜ!もう少し考えたらどうや?」と言われています。
彼の言うことは正しい!分かっていても、今更スタイルを変えれる程、器用じゃないし、物づくりには拘りたい!
会社も今以上には大きく出来ないかもしれない!
それは頑固爺の器という物だと、諦めるしかないかもしれないですね!
どんな物づくりでも、ポリシーが無いと、お客さんに選んでもらえる事が出来ないと思っています。
私は、出来るだけ安心できる石を使いたい。
確かな技術を持った工場、施工会社と意思疎通を図りながら、お客さんの拘りに応えて行きたいと思います。
石頭の爺の拘りですが、ここを譲ったら、何かつまらなくなってしまいそうです。

「ごめんなさい!久しぶりにボヤいてしまいました」