ここまで円が安くなると痛いですが、こんな時こそ粗悪品に注意です。
私の会社は、ドル建てで貿易をしていますが、為替の変動なんざチンプンカンプンで「神のみぞ知る」の世界です。
元々商社を間に入れないで、安く仕入れをして、安く販売しています。
だから為替レートが変われば、墓石の仕入れもその都度変わっています。
だからって、円が高くなったり安くなったりする度に、見積金額が変わっては、お客様もご予算の検討が出来ません!
為替は下がっても、また上がったりしますので、何処かで下げ止って、高くなるかもしれないので、石の原価計算価格をいじるのを我慢して来ました。
この所の円安の進み具合は異常です。
1ドル114円位から、いっきに135円台まで安くなってしまいました。
先日の日銀総裁の黒田氏の発言を聞くと、更に円安が加速する様で、嫌な予感がしてきました。
安い金利でお家を建てた方のローンが、上がるのも大変だろうと思いますが、このまま何もしなければ、150円なんて事もあるかもしれませんからね!
既にお見積もりをお出ししたお客様には、会社で負担ていますが、更に円安が進むようであれば、赤字か勤労奉仕になるお墓が出て来そうです。
日本の石の国内加工は別として、海外加工をする以上、何処の石材店でも、為替の影響を受けるのは避けようがありません!
価格表をだしていますので、安売り業者と間違えられる事も、何度かありましたが、経営体質を安く販売出来る会社にしておいて良かったです。
「本当に価格表の値段なのですね!」と仰るお客様がおいでになりましたが、「当たり前じゃないですか、同じ広さで同じ石なら、特別難所の墓所でなければ同じ金額です」
有難い事に、私の会社に問い合わせのお客様は、石や施工に拘るお客様が多いので、助かっています。
出来るだけご期待に応えられるように、石橋を叩くようにして石選びをしています。
心配なのが、何でも良いから安い石!
クンナムとかPANのブランド石で売れるそれらしい石の要望が、建材関係の安く墓石をつくっている工場だけでは無く、私の会社がつくっている墓石工場に商社を通して入っている様なのです。
ですから今、為替レート以上に、頭を悩ましているのが、石の質の問題です。
日本からのオーダーが減っていますので、工場も在庫の量を減らしています。
私の会社では、綺麗でトラブルの少ない石で加工してもらう約束になっています。
コロナ下で渡航できない現在では、頻繁にサンプルを取り寄せ、木箱の開梱時か建て上げ時には、私が必ず全品チェックしています。
良質の石が少なくなると、次回から20ドルアップして欲しい!
なんて事はザラにありますが、見積金額提出後のお客様には、ご迷惑が掛からない様に、会社で泣いています。
そっちの方が円安よりも痛いかもしれません!
有る?無し?本物?偽物?等と、小うるさい事を言う爺さんですが、綺麗で良質な石で、お値打ちにおつくり致します。
注意!
円安が2割進んでも、物流費や施工代金が変わる訳ではありません!
安売り合戦をしている石材店が、利益確保のために、更なる粗悪石に触手を伸ばしている情報もありますから、ご注意ください。
「何故分かるのか?」って!私の会社にも、知らない石種の売り込みが多くなって来ているからです。