千葉市平和公園の墓石です。アーバンの青目が綺麗ですね!
アーバングレーは、グレー系インド材の代表格で、永くインド材が高品質である信用を支え続けている石です。
大変硬く吸水率を始め、圧縮強度、見かけ比重等、どこを取っても最高品質です。海の近くの墓所で、グレー系の石をお求めなら、塩害にも強さを発揮してくれるだろうこの石を、迷わずお薦めしています。
性能には、全く問題の無い石です。
お客様にご注意する事が有るとすれば、中目の石目でグレーなので、小さな文字等を彫刻される場合、文字が見えにくいのです。
「カラーペンキを入れられる方が、文字を読みやすいですが、どうされますか?」と確認する位ですかね!
硬い石ですから、磨くほどに艶が出て、経年変化も問題ありません!直線的なデザインではシャープさが、曲線的なデザインではソフトな出来上がりになる石材です。
今回の施主様は、透明感のある石英が、キラキラと光る石の美しさをお気に召して、この石をチョイスされました。
施主さんは、直線と曲線を組み合わせて、大きさの違うアールを使用したデザインをお考えになりました。
ソフト感をいかした優しい雰囲気のお墓が出来上がりました。
施主さんのご了解を得て、お墓のご紹介をよく致しますが、お花が供えられた画像をご紹介することは、滅多にない事です。
日頃はお引き渡しを終えると、次の墓地確認や、建て上げの立ち合いに移動してしまいます。
こうしてお花が供えられて祈られた墓石を見ると、時おり「アレ?お墓の表情が変わった!」と感じる事があります。
私に出来るのは、採掘された石を選んで、カットして!磨いて!運んで!施工するだけの単純な仕事です。
石の工作物から、お墓に変わる最後の仕上げは、施主さんの想いと祈りなのでしょうね!
良いお墓をおつくりさせて頂けました。
遠隔地の石屋に声をかけて頂いて、ありがとうございます。 これからも、遠隔地とは感じさせないサービスを心がけます。
頑固な石屋のバカ爺です。
今年も押し迫ってきました。
いつまで続くか分からないパンデミックの中で、墓石づくりも大きく変化してきています。
ご提案できる石種が限られる事!
丁場が動いたり止まったりする為に、石種の頻繁な入れ替わり!
コンテナ不足による物流費の値上がりや遅延!
中国の電力不足から来る値上げ等、墓石業界を取り巻く環境が、変化し続けています。
国内加工や、施工の品質は維持しやすいのですが、海外加工における墓石材選びと加工については、今年も不安を感じないではいられない一年でした。
現在では便利になり、工場も、大変綺麗な画像を送って来てくれますが、作り手の顔が見えないのが、どうしても不安です。
工場全体の物づくりが、安物中心になっていないのか?
どんな手順で加工をしているのか?
最も手抜きのしやすい磨きの工程や丁寧さは、どんなに便利になっても、現場で触れないとわかりません!
「これは良い!」「これはダメ!」と相手にも触れさせて、伝えて来ました。
渡航することが出来ない現在では、国内検品を厳格にして、対応するしかありません!
かしこの墓石は、雑な加工やゴマカシをすれば、必ず作り直しの連絡が来ることを、相手に伝え続けるしか無いと思っています。
デフレ下の日本では、安い価格を求めるご要望が多くなっています。
それにもお応えして、激安店と殆ど変わらない販売価格まで詰めてきました。
質を譲らないで、安くするのは正直きつい思いをしています。
意地になっているのかもしれませんが、諦めたり妥協したら、そこから先には行けない!
そこでお終いですからね!質を求めて海を渡った時の情熱なんて、この年になって、木っ端ずかしくって言えませんが、好きなんでしょうね!
この仕事が!いつまで続けることが出来るのか分かりませんが、好きな仕事を来年も、精一杯続けて行きたいと思います。