多磨霊園・墓石の水抜きを施主さん考案されました。
「※加工の途中の一部の写真だけお見せいたします。」
お客様の中には、建築、土木、内装、電気関係等のご職業の方もおいでになります。
墓石の性質や加工の事であれば、石屋の得意とするところですが、構造、施工、仕上げ等の知識では、職業柄大変詳しい方が多く、オリジナルのご提案を頂く事がよくあります。
建築や土木のご職業の方など命をのせる構造物をおつくりされている訳ですから、私ら石屋とはレベルが違います。
「見積もりはこれでいいけど、この仕様で出来ますか?」「HPの施工なら普通にやっていますので大丈夫ですよ!」「斜め筋も入れて貰うと高くなるかい?」「入れて結束でいいですね!少しぐらいの鉄筋で、原価がどれだけ違うというんですか?」「ハハ(笑)そうだよな!」相手は何もかも分かっている方なので、返ってやりやすいです。
ここまでは良かったのですが、ここからがチョット神経を使う、オリジナルの水抜き提案を頂きました。
実は私の会社では、カロート部分の蓋をコーキングする方法としない方法の、二種類の提案をしています。
東京を中心とする限られた地域の石材店は、カロート部分をコーキングでふさいでしまいます。
その為、納骨には石材店が立ち会っている事が多いのです。
他の地域では、お墓の形、構造、納骨形式の違いでコーキングではふさぎません。
確かにふさいだばかりは有効ですが、10年ほどで劣化が始まりますから、水をシャットアウトするのは難しくなります。
元々カロートの一部は、地面と繋がっていますから、水蒸気や結露を、完全に無くしてしまうのは不可能だと考えます。
当社では、入った水が抜けるようなカロート構造にして、カロートの蓋を薄く手持ちをおつくりすることで、ご自分でも納骨が出来る様にしています。
勿論ご希望で、コーキングやお手伝いにも伺いますが、永くご使用して頂くお墓ですから、少しでも費用が抑えられるようにした方が喜ばれます。
関東でも新しく建てられた墓石には、コーキングしてない仕様が増えているようですね!
今回の施主さんは、蓋の部分から若干入ってくる水を、更に逃がす構造でした。やったことの無い加工なので、石材加工の限界のご了解を得て、中国にはクドイほど注意を配るように連絡していました。
土砂降りの時などには、かなり有効かとも思いました。
石屋の堅い頭では考え付かないご提案なので、今後改良と検証をしながら実用化にこぎつけないかと考えています。
ご紹介時には墓石の完成画像をお載せするのですが、今回は業者さんに観に来られるのが嫌なので、載せるのをやめます。
この仕事をしていると、カロートの空気穴にファンを付けて、ソーラで回すお話しを聞いたり、車の板金のムラの見方等を教えて貰ったりして楽しいです。
それぞれのお客様が、それぞれの想いでおつくりのなるのが、お墓づくりでは無いでしょうか?
私どもでお役に立てるなら、お手伝いさせて頂きますのでお気軽にご連絡ください。