宗派別墓石に刻む文字から、名入れ(戒名・法名)追加彫りまで

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墓石の読み方は、音読み訓読みの違いで(ぼせき・はかいし)と読みますが、同じ意味なのに違う読み方がされています。

他にも建立(こんりゅう・けんりつ)や建之(これをたてる)等の様に、漢文で読まれたりしています。日常的に使っていませんから難しいですよね!

ここでは、宗派別の刻む文字、書体、家紋、建立者名、お好きな言葉、墓石の名入れ(追加彫刻)の料金等、文字彫刻の全てをわかりやすくご説明いたします。

墓石に刻む文字の中でも、竿石の正面に刻む文字は、最も目立つところに刻みますから、この彫刻で墓石の印象が決まると言っても過言ではありません!

お墓づくりの最後に、みなさんに考えて頂かなければならないのが、文字彫刻です。

昔は、単独墓や夫婦墓が多くその場合は、戒名・俗名・没年月日・行年が刻まれることが多かったのですが、現在火葬の普及で、焼骨を納める様になり、家族で埋葬される家墓が普及しました。

家族で合祀をする家墓の正面には、ご宗派のお題目や家名が刻まれるようになり、伝統的な和墓では、○○家の墓の様に家名を刻んだり、宗派のお題目が刻まれたりします。

ご宗派のお題目の文字をご検討の際には、ご自身の宗派のお寺や神社にご相談されるのも良いでしょう。

お寺や神社、地域や同じ宗派の中での派閥で文字が違ったり、梵字を入れたりする場合があります。

梵字とは、仏教が生まれたインドの古代言語・サンスクリット語の文字で、悉曇(シッタン)文字とも呼ばれます。

梵字は、それ自体に不思議な力が宿るとされ、霊的な神聖文字であるとされています。

それでは、代表的な宗派の彫刻例をご覧ください。

仏教宗派別彫刻例

天台宗

中国,隋の智 顗を開祖とする仏教宗派で、妙法蓮華経(法華経)の教説に基づき観法によってすみやかに成仏することを説く大乗仏教の一派です。

奈良時代に、鑑真(がんじん)が伝えたのが最初で、

伝教大師最澄が804年に入唐し,道邃和尚から伝法を受けて帰国し、比叡山延暦寺を中心に,日本仏教の一大勢力を形成しました。

法華経のお題目「南無阿弥陀佛」と彫刻するか、「〇〇家先祖代々」などが、多いですが、頭に梵字を入れることもあります。

天台宗叡山派では、密教の本尊である大日如来を表す「ア」を入れ、その他では、本尊の阿弥陀如来を表す「キリーク」を入れます。

子供の場合は、地蔵菩薩を表す梵字を入れます。(梵字には金箔を入れる場合もあります。)

真言宗

遣唐使として空海が長安に渡り、青龍寺恵果から学んだ密教。

806年帰国した空海によって日本に伝えられた真言密教で,大日如来が説いた教えで、手に印を結び、口に真言を唱え、心を静めて三昧の境地に入ることで、即身成仏できると言う教えです。

高野山の金剛峰寺を本山として,平安仏教の中心となって栄えました。

お題目の「南無大師遍照金剛」と刻むか、頭に密教の大日如来を表す「ア」を入れます。

梵字を入れる場合は「○○家先祖代々」と刻みます。

子供の場合は、地蔵菩薩を表す梵字を入れます。(梵字には金箔を入れる場合もあります。)

真言宗中興の祖と言われる覚鑁が,その理論を確立した「五輪塔」は、成仏と往生を表します。

日蓮宗

日蓮が、釈尊の教えの究極が、「法華経」にあるという信念に達し、「南無妙法蓮華経」と高唱したのが日蓮宗の始まりと言われています。

死後の世界での解脱では無く、今生での希望や大切さを説く宗派が日蓮宗です。

日蓮宗では髭題目で「南無妙法蓮華経」、妙法とだけ竿石の上部に入れた「題目塔」があります。

頂部に(妙法)を刻み家名を入れる場合は「○○家先祖代々」「妙法蓮華経○○家」と彫刻します。

妙法とは「法蓮経」の最も優れた正しい仏の教えを表しています。

五輪塔には上から順に、南無・妙・法・蓮華・経と、それぞれの文字を刻みます。

「戒名」では無く「法号」を用います。女性には「妙」字をつけるのが特徴です。

髭題目を菩提寺のご住職がお書きになることがありますので、ご相談されても良いでしょう。

禅宗(曹洞宗・臨済宗・黄檗宗)

「禅宗」という言葉は「坐禅をする宗派」というくらいの意味に使われます。

禅宗には、栄西禅師の臨済宗(りんざいしゅう)、道元禅師曹洞宗(そうとうしゅう)、隠元隆 琦の黄檗宗 (おうばくしゅう)が含まれます。

禅宗では「南無釈迦牟尼佛」、または頂部に円相と言って丸い輪○を入れます。

これは「完全なさとりの境地」を表したもので、心性の完全円満を表します。

○を刻む場合は「○○家先祖代々」と彫刻します。

浄土宗

平安時代末期に、源空 (法然上人) を開祖とし,阿弥陀仏の極楽浄土に生れて悟りを開くことを目的とする仏教の一宗派で、総本山は京都の知恩院です。

お題目の「南無阿弥陀佛」、梵字を入れる場合は「○○家先祖代々」と刻みますが、梵字には阿弥陀如来を表す「キリーク」を入れます。(梵字には金箔を入れる場合もあります)

竿石に家名が入らないときは、花立てに○○家と刻んだりします。

浄土真宗

法然上人(ほうねんしょうにん)の弟子の親鸞上人(しんらんしょうにん)を開祖とする浄土教の一派で、浄土三部経の中でも、特に無量寿経により阿弥陀仏の本願の信心を重視しています。

阿弥陀仏の浄土に生れて悟りを開くことを目的とする仏教の一派です。

阿弥陀様を奉献した仏塔の意味合いから、浄土真宗では「南無阿弥陀佛」、「倶會一處」と刻むことがよくあり、その場合は、花立てや台座に「〇〇」と彫刻したりします。

倶会一処(くえいっしょ)とは阿弥陀経に出てくる文で、極楽浄土や阿弥陀如来の事を聞いたなら、その国に生まれたいと願うべきである。

そう願う上善の人と俱(とも)に一処(いっしょ)一つの所で、出会うことが出来るという意味で、一蓮托生と同じ意味です。

亡くなった方は、みなさん阿弥陀如来のおいでになる極楽浄土で、共に会い生まれると言う事です。

観音像、地蔵菩薩、宝塔、五輪塔は建てません!

「戒名」では無く「法名」を用いますので、法名碑とします。

菩提・供養・霊位・供養・吉日等の文字は刻みません。

神道

神道は、山や川などの自然や自然現象、また神話に残る祖霊たる神らに、八百万の神を見いだす多神教です。

仏教、道教、儒教などの影響を受けて、近世になって体系化が進められて、古来の伝統的な信仰や儀礼が「神道」として認識されるようになりました。

神道と仏教とは明確に区別されず、神仏習合と呼ばれる形をとっています。

神道のお墓では、「○○家之奥都(津)城」「○○家先祖代々霊位」「○○家之墓」と刻まれます。

「奥都城」は「おくつき」と読みます。

津は一般の信徒の墓に使われ、都は先祖に神官や氏子の方がいる場合に使われるとされていますが、地域での違いもあるので、周りに合わせて彫刻される場合もあります。

神道では「戒名(法号)」を用いません。

戒名と同様の意味合いで「諡(おくりな)または諡号(しごう)」と霊名が用いられます。

諡(おくりな)は、男性であれば、稚郎子(幼児)、郎子(少年)、彦(青年)、大人(成人)、翁(老年)、女性であれば、稚郎女(幼児)、郎女(少女)、姫(青年)、刀自(成人)、媼(老年)と年代によって変わります。

霊名は姓名の下に「之霊・命・命霊・霊位」をつけます。

男性は、○○太郎大人命(○○たろう うしのみこと)女性は、○○花子刀自命(○○はなこ とじのみこと)のようになります。

没年月日は、帰幽(きゆう)日といい、故人が亡くなられた日のことです。

人は現世(うつしよ)に生を受け、死して幽世(かくりよ)に帰るとされていて、帰幽日は、幽世に帰る日ということです。

仏教の墓誌(ぼし)や墓標(ぼひょう)は、霊標(れいひょう)と刻まれ霊号が刻まれます。

キリスト教

仏教・イスラム教と並ぶ世界三大宗教の一つで、イエスをキリストすなわち救世主、神の子として、唯一絶対の神によって救いを得るという宗教です。

大きくはカトリックとプロテスタントの2つに分かれます。

キリスト教のお墓で、刻む文字の決まりはありません。

お墓は、故人を思い出し、なつかしみ、神様に感謝するための記念碑なのです。

墓石に刻む墓碑銘には、故人の名前と生没年が入り、カトリックの洗礼名を入れたりします。

十字架を刻み「○○家」と彫刻したり、好きだった聖句(聖書の一節)や好きな言葉を刻むこともあります。

キリスト教では、1人につき1つのお墓という個人墓の考えが基本でしたが、最近、時代のニーズで、家墓タイプのお墓も増え、家名を刻んだものも見られるようになりました。

代表的な宗派や宗教の文字のご説明をしてきましたが、宗旨宗派、寺院や地域で違いがありますので、菩提寺のご住職に相談されても良いでしょう。

墓石の文字・書体

墓石の書体には特に決まりはありませんから、書体見本からお好きな書体を選んでください。

代表的な書体には楷書体、行書体、草書体、隷書体がありますが、お墓の文字として使われるのは、わかりやすい楷書体が多いです。

文字の書体で、お墓の印象が変わります。

墓石づくりの最後の仕上げですから、拘りたい工程でもあります。

見本を作ってもらって、検討すると良いでしょう。

南無阿弥陀仏書体

文字を一字だけ大きくしたり、オリジナルで文字をつくることも出来るようになりました。

例えば、南と佛を大きくすると、全体の文字の据わりがいいと感じられるお客様もいらっしゃいます。

髭文字

ご住職が、お題目とご自分のお名前を紙に書かれた物を、パソコンのデーターとして読み取って、彫刻することが出来ます。

書家やご自分の書体

もちろん書家や、ご自分で書かれた文字を墓石に刻むことが出来ます。

墓石の文字専門の書家に、実寸大で書いてもらうことも出来ます。


パソコンのフォントにある字体以外でも出来るようになったので、こだわりの文字を彫刻する方も増えて来ています。

文字の間違いには注意しましょう

石に刻んでしまうと、直すことはほとんど不可能です。

石材店との間で、文字や書体に間違いがないかしっかり確認しましょう。

原稿を書くときに、うっかり間違えていることもあります。

原稿と照合するだけでなく、ご位牌などと、何度も確認することが大切です。

一人だと思い込みがありますので、何人かで確認してもらいましょう。

例えば、ひらがなの(さ)が、(き)になってしまった違いは、現実にありました。

(さわ)⇒(きわ)生前のお名前が違っていました。

ご相談

「亡くなった主人が建てたので、何処の石材店に頼んだのか分かりません。気が付いてから、気になって気になって!何とか直せませんか?」

ご回答

「そーですね~!文字が反対なら何とかなったんですが!

直す方法としては、この面を削って掘り直しも出来ますが、墓石が若干小さくなるのと、この面だけ綺麗になりますから、他の面と色が変わってしまいます。

もう一つは、よく似た石を細かく砕いてパテに混ぜて埋める方法もありますが、何年は経つとポロポロ剥がれてきますからお薦めできません!

費用だけかかって、あまり綺麗になりませんから、ごめんなさい?我慢してください!

手を合わせてあやまっちゃいましょう!

おこっていらっしゃいませんよ!」

何とかして差し上げたかったんですが、気が付かれたのが、十数年も過ぎていては、経年変化がはじまっていますので、費用がかかるばかりで、綺麗にして差し上げることができません!

間違えたのが、石材店なのか!ご自分なのか!わかりませんが、削ってしまったものは元に戻りませんので、何度も確認をしてください!

こんな事を防ぐためには、石材店に必ず契約書に彫刻の文字や字体の見本を添付してもらいましょう。

手書きのメモなんて、もっての外です。

墓石の家紋は、名字と同じです!間違えない様にしたいですね!

お墓参りに行くと、気が付かれると思いますが、和墓の場合大体のお墓に家紋が彫られています。

家紋は家の独自性を示す固有の目印的な紋章として生まれ、自らの家系、血統、家柄・地位を表すために用いられてきました。

よく花立てや水鉢、門柱に彫られていますよね!

現在は冠婚葬祭以外では目にすることが少なくなり、家紋を意識することは、ほとんど無いですよね!

知らない方、間違って記憶されている方は、大変多いです。

本家のお墓や紋付の家紋をお確かめになるといいでしょう!

本家のお墓で分からない場合は、家紋辞典で調べる、位牌、家具、古文書、お寺の過去帳などで調べるという方法もありますが、家紋は絶対にお墓に彫らなくてはいけないものではありませんので、彫るかどうかを家族でしっかりと話し合いましょう。

家紋の数は、何千もありますので、大変分かりづらいので注意して調べましょう。

紛らわしい家紋を幾つか掲載させていただきます。

    • 丸に違い鷹の羽

    • 中輪に違い鷹の羽

    • 中輪に細違い鷹の羽

    • 中輪陰違い鷹の羽

    • 捻じ山桜

    • 雀口桜

    • 山桜

    • 陰山桜

    • 下り藤

    • 長下り藤

    • 軸違い下り藤

  • 陰下り藤

(白っぽく見える家紋は、彫ってある部分が逆になっている紋です。)

間違い探しみたいになって来ましたが、よく見ると違いますので、間違わない様に、確認してください。

代表的な家紋一覧はこちらです。

墓石の家紋は、必ず入れなくてはならない物ではありません!

以前は、家紋を入れるのが一般的でしたが、近年洋型やデザイン墓石が増えて、家紋の代わりに、花や個人の趣味の物等を入れる方が増えています。

デザインや文字に規制のある霊園以外では、彫刻する言葉や文字にこだわる方が多くなりました。

一般的に、家紋の彫刻は、水鉢、花立て、門柱、納骨蓋等ですが、中には竿石の正面に入れる方もおいでになります。

必ず入れなければならない決まりはありませんので、ご家族で話し合いながら彫刻内容をお決めください。

和墓の花立ても、以前は家紋、家名、蓮の花等が彫刻されましたが、近年桜や藤の花も人気で、みなさん想い想いの彫刻を刻まれます。

    • 藤の画像

  • 桜の画像

伝統的なお墓づくりをご希望のお客様におかれましても、竿石(一番上の石)以外は、ご宗派で、決まりは無いと思います。

みなさんで相談して頂いて、想いを込めたお墓をおつくりください。

想いを込めたお好きな言葉が刻まれています。

また近年、都市部を中心に公園墓地・芝生墓地が普及して、洋型墓石やオリジナルのデザイン墓石も増えてきました。

墓石の刻む文字に、特に決まりはありませんので、故人の好きだった言葉や家族のメッセージ、俳句や短歌、詩などの想いをこめた文字をお考えになる方も増えてきています。

お好きなイラストを、彫刻されることも自由です。

墓石の正面に愛、絆、和、などの抽象的な文字、詩や俳句、ありがとう、感謝などのメッセージを刻んだお墓も増えました。

洋墓・デザイン墓に刻む言葉は、お墓の文字一覧をご覧ください。

好きな文字や言葉を刻むメリット

宗派替えをされたり、継承する娘さんが結婚後に姓が変わっても、お題目や家名の入っていないお墓であれば、違和感はありません。

好きな文字や言葉を刻むデメリット

家墓として代々承継して行くことを考えると、あまり個性的な文字は、のちに継承して行かれる方の事も考えて決めましょう!

また、宗教的な意味合いや霊園の規定で、自由に文字を刻むことができない墓地もあります。

霊園の規定で、家名を竿石の正面の何処かに入れなくてはならない場合、家名以外の文字を刻む場合には、予め申請が必要な場合等があります。

特に、寺院墓地でお墓を立てられる場合は、お寺さんに確認をされると良いでしょう。

建立者名を刻む場所は、地域や宗派で違いがあります。

建立者名の刻む箇所は、正式には墓石に向かって、上台の左面だとされている地域がありますが、竿石(一番上の石)の左面や後ろの面に刻む地域があります。

上台に刻むのは、ご先祖様のお性根が入っている竿石に、生前の建立者名を刻むのは、申し訳ないからと言う説や、お性根が入る竿石を支える石と言う説があります。

洋墓やデザイン墓には右、左、後等自由に刻まれますが、竿石と上台に刻んである墓石が、ほとんどです。

建立者名の朱色について

生きている人の名前をお墓に刻む場合は、名前に朱色を入れて故人と区別するものだと言われる事があります。

これは生前戒名をお受けになった方(仏様のお弟子になられた方)のお祝いの朱色を入れたのが始まりです。

仏教における戒名(法名)は、仏門に入った証として与えられる名前です。

戒律を守り、過ちを犯さないように、自らの訓戒として生前にお寺からいただいておりました。

そして、墓石に戒名を彫る場合に生前に頂いたと分かるように、お祝いの赤文字を入れていた事から、建立者の名前にも「赤文字」を入れるようになりました。

必ずしも入れなくてもいいものです。

最近のお客様は、こだわる方は少なくなり、朱色を入れる方は少なくなってきました。

お墓の建立者名を息子さんの名前にするものだと言われたそうで、ご相談がありました。

理由は、これからお墓を守っていくのだから、字を刻むことで最初は感じなくてもいつかは、墓守の自覚が生まれてくるという事らしいです。

昔はご長男の名前が多かったそうです。

夫婦のどちらかが欠けた場合は、次の代に移ったと考えて、家が代々順当に続いていくように息子さんの名前を入れたそうですが、建立者名と祭祀継承者は違います。

亡くなったお父様のお金で建てるので、親父の名前にして欲しいとのご要望の場合。

自分達夫婦のお墓を建立して、建立者としてご夫婦の名前が刻んである場合。

嫁に出た兄弟姉妹お名前も連名で建立者として刻む場合。

家族構成やご事情、お墓に対する想い、考え方などは、人それぞれに違います。

離婚するかもしれないから、奥さんの名前は刻んではいけないと言う人がいますが、建立者ですから、お墓を一緒に建てた方のお名前です。

亡くなったご先祖様に感謝して、皆さんが今を生きていられることを感謝して、幸せになっていただくのがお墓だと思います。

なぜなら、ご先祖様の想いはただ一つ、残されたみなさんの幸せだと思うからです。

建立者の名前は、相続順の記述もありますが、今は、財産を長男が全てを引き継ぎ、母親兄弟姉妹はもちろん、分家の面倒まで見ていた時代ではありません。

兄弟平等に仲良くが一番です。

お墓のことで、後に遺恨を残さない様、みなさんで建てて、みなさんでお参りしてください。

稀にではありますが、霊園の決まり(霊園使用規則など)によって、建立者名は、契約者に限る場合など規定があり、公営霊園でも、墓地の建立者でなく使用者の名前を優先的に刻むように規定しているところもありますので、ご注意ください。

墓石に名前を彫る意味とその時期

お墓に刻む戒名(法名)は、亡くなった人が成仏して、仏様のお弟子になるとされていて、葬儀の際にさずかります。

元々は、生前に出家して仏様の弟子になり、生涯戒律を守って行く方に授かるものです。

生前に戒名を授かった方のお名前を墓石に刻む時には、仏様のお弟子になられたお祝いとして、朱色をいれます。

墓石や墓誌に名前を刻むのは、その方がそこに眠っていらっしゃいますという記録の様な物です。

どうしても彫刻しなければならない決まりはありません!

名前の刻んである方を偲んで、手を合わせられることに、意味があるのかもしれません!

一般的に、戒名(法名)、没年月日、俗名(生前の名前)、亡くなった年齢が彫られますが、近年戒名をもらわずに、俗名のみで刻んだりされる方も増えました。

彫刻の時期は、一般的に納骨の前に刻まれますが、納骨の時期にはっきりとした決まりがありません!

49日、1周忌、3回忌等の節目の時期や、お盆などのみなさんが揃われた時にされることが多いですが、気が済まれてから納骨されても差し支えありません!

彫刻の文字確認や、雨天の彫刻が出来ませんので、石材店への依頼は、3週間以上前にされるといいでしょう。

その際、納骨法要が何日にあるので、それまでに彫刻して欲しいと伝えるといいでしょう。

墓石の名入れ(追加彫刻)の注意事項

和型の家墓では、埋葬される人の戒名(法名)、没年月日、俗名、享年(行年)を棹石の側面や裏面に刻んでいきます。

刻み方は、宗派や地域によっても異なりますが、向かって右側面の右側から順に、時計回りに刻んでいく場合が多いです。

墓石に戒名や没年月日、年齢などを彫るスペースが無くなった場合に、敷地に余裕があれば、板状の石(墓誌)を設置し、そこへ彫っていくことが出来ます。

(スペースが無い場合でも、墓石の上に小さな墓誌をおつくりすることも出来ます)

小さなタイプの墓誌板の作成料金で、5万円ぐらいからうけたまわっております。

俗名は、生前の姓名で、煩悩に満ちているから墓石に刻まないという地域もありますが、初めてのお墓は、ご住職に相談されるか?霊園内の墓石を参考にされるといいでしょう。

追加彫刻の場合は、すでに彫ってある彫刻を参考にされるといいでしょう。

個人墓や夫婦墓で、戒名を棹石正面に刻まれた場合は、没年月日や俗名、享年を棹石の側面や裏面に刻むことが多いです。

墓石の名彫り(追加で名前を刻む)の流れと費用

①石材店に依頼して、墓石の場所・戒名(法名)、没年月日、俗名、年齢等の情報を伝えます。

②担当者が墓地まで一度お伺いし、墓石の彫刻面を確認致します。

③お墓に彫ってある戒名から、レイアウトの元になる拓本をとります。

④文字原稿を作成し、郵送・FAX・メールで連絡をして、彫刻内容に問題が無いかご確認頂きます。

⑤確認をして頂いてから、追加彫刻をして、画像で報告いたします。

⑥確認をして頂いてからの、お支払いになりますが、みなさん一番気にされているのが、費用ですよね!

3万円~5万円が相場といわれています。

当社では、殆ど税別3万円~3万五千円位でおさまっています。

墓石に戒名(法名)を追加する場合は、一旦竿石(仏石)の部分を外して、石材店に持ち帰って、彫刻後に改めて接着をし直すものと、皆さんお考えでは無いでしょうか?現在は、ノミで彫刻するのではなく、サンドプラスとで砂を吹き付けて文字を刻んでいます。

その為、殆どのケースでは、現地で文字入れをする事が可能になって来ましたので、以前の様な費用がかかる事は無くなりました。

墓石を解体しないで、そのまま彫刻しますので、お寺のご住職に、ワザワザ墓所まで来て頂いて、お性根抜き、お性根入れ(動座複座)のお参りをお願いするケースも少なくなって来ています。

当社では、他社でおつくりの墓石でも、遠隔地で墓所に、おいでになる事が出来ないお客様のご依頼も承っています。

駐車場から何分も離れていたり、山登りするような場所以外なら、費用は同じです。

霊園の名前やグーグルで墓地の場所や建立者名を教えていただければ、こちらで確認して、画像をお送りします。

当社でお建てしたお墓は、何百キロ離れていてもOKです。

わざわざ行かなくても会社にデーターが残っていますから、拓本をとる手間がありませんので、提携店に連絡意をすれば、遠隔地でも対応できます。

見本をおつくりして、確認していただいてからの彫刻ですから遠くからのご依頼でも安心です。

墓石をつくった石材店や、地元も石材店でなければ、追加の彫刻が出来ないのは、過去の話です。

地元だからと、高額な墓石をつくる必要はなくなりました。

お寺の墓地や民営霊園の様に、指定の石材店でなければ追加彫刻が出来ない霊園では、競争がないので、料金が高めに設定されている場合が多い様です。

中には③と④の拓本をとらなかったり、彫刻見本の確認をしない石材店もいます。

彫刻された文字の大きさや、字体がバラバラに彫刻をされた竿石(仏石)も見かけますが、綺麗ではありません。

ご夫婦で、文字の大きさが違ってしまって、彫刻の長さが段違いになっていたり、全く違う字体で彫刻されているのは、お気の毒です。

文字の大きさを合わせて、最も近い字体で彫刻してもらうようにしましょう。

隣接する墓石と間隔が無いので、現地彫りが出来ない。

「そんなに掛かるのですか?」

竿石を外して彫刻するからと、高額な料金を請求されたご相談がありました。

墓所が狭くて、墓石の隣に墓誌を据え付けてある場合では、彫刻をする為の隙間が無くて、作業が出来ない事が有ります。

その場合、一人では、墓石や墓誌を外して彫刻して、元に戻す事が出来ないので、もう1名が作業に加わりますから、追加費用が掛かる事があります。

また、墓石をおつくりになった時には、後ろが開いていても、後から空間を開けないでギリギリに、お墓をつくられてしまう事が稀にあります。

墓石をお作りになる時には、追加彫刻の事も考えられる事が大切です。

特例ですが、目で確かめながら彫る程、キレイには出来ないかもしてませんが、手と機械の先が入れば彫った経験があります。

若干高い料金になるかも知れませんが、20センチ位の間隔があれば、何とかして欲しいと相談するのも方法です。

注意!

メモ書きを石材店に渡して、任せっきりはやめましょう!

彫刻してしまってからでは、取り返しがつきません!

必ず彫刻見本を作ってもらって、ご位牌などと何度も確認をしてください。

墓石の一面を削り直して修正するには、大変費用がかかります。

何年か経過後の削り直し、磨き直しをすると、磨いていない面が経年変化をしていますので、その一面だけ色が変わってしまう事になります。

ご連絡の際は

フリーダイヤル:0120-953-574

メールアドレス:mail@kashiko-ohaka.com

LINE:電話番号検索(058-322-9888)株式会社かしこ

どの方法でも結構ですので、お気軽にご連絡ください。