墓石の基礎工事・耐震施工と費用

墓石には、建築基準法のようなものがありません! 地域の墓石店が、独自の形や施工方法で作って来た歴史があります。 基礎工事や耐震施工が大きく見直されたのは、1995年(平成7年)の阪神淡路大震災以降です。 基礎工事、耐震、免振の地震対策は、お墓づくりには必要不可欠です。 工事の方法も日進月歩で進み、使用する資材、機材、施工方法が全く違って来ています。 このページでは、基本的な基礎工事と耐震施工のご説明をさせていただきます。 基礎中の基礎です! 画像を見ながら少しだけお付き合いください! 貴方に聞かれて、シドロモドロになり、「任せてください!頑丈につくりますから!」だけの説明で、親切に説明をしてくれなかったら、経験豊富で正直な石材店では無いかもしれませんね! 施工金額は、お墓原価の大きな金額を締めます。 曖昧な説明で騙されて、安い粗悪品や高すぎる墓石を注文しない様にしてください。 基礎工事について お墓の壊れる大半の原因は、石の強度では無くて、施工上の問題が多いです。 基礎工事は、建てた後には見えない部分ですが、何年も先のことを考えれば一番大切な部分です。 ここで必要なのが、墓地確認です。(地形や周辺の墓石の施工状態や傾き、時には墓地地面を掘って確認します。) 当社では地盤の強度や、墓石の大きさに合わせ、少し強めの基礎工事を行います。 基礎工事は、墓石の大きさや地盤の状況で、決めて行くのがベストです。 大切なのは、墓石の費用が高くならないように、必要にして十分な施工です! 「もちろん基礎工事をやりますよ!」だけの説明で信用してしないでください。 未だに、据え付けの為の薄く塗ったセメントを、基礎工事だと言い張る石材店がいるのです。 「うちは頑丈ですが、高いですよ!」と、中途半端な説明で、高額の墓石を販売している石材店がありますので、注意が必要です。 尺基礎(30センチの基礎) 最初にご説明するのは、大きな墓石や、地盤を強くしておきたい場合の頑丈な基礎工事です。(寒冷地では、凍結や霜対策で更に深い基礎工事や、水抜きのパイプを埋める地域もあります) まずはじめに、鉄筋コンクリートの基礎を作るために墓所を掘削します。 岩盤が出てきた場合は、それを利用しての基礎工事になり、水が湧いてきた場合は、コマブロック、D・BOX工法などの検討をします。(ご契約後、どんな追加対応をしても、当社では追加料金は頂いておりません!) 地盤改良のために割栗を敷き詰めます。 隙間なく敷き詰めることが大事で、少し入れただけの割栗では意味がありません! 目つぶし(割栗の隙間を埋めるために)に40-0の砕石をいれます。 割栗が見えないくらいまで、目つぶしを入れます。 ランマーで転圧して地盤を固めます。 この工程で、40-0の採石が隙間を埋めて行きますから、強い地盤に改良されます。 コンクリートを流しいれるための型枠つくります。 お隣の墓石に傷をつけないように、丁寧に作業を行います。 鉄筋を使用して固定、交差する部分を結束します。 鉄筋の太さは、D10=直径10㎜(通称トーミリ)か、D13を墓地の広さや墓石の大きさに合わせて使用します。 鉄筋は、コンクリートが割れない為に入れます。鉄筋の太さで、強度が決まる訳ではありません! 鉄筋を組む時のピッチは、D13で20センチ以下が基本で、D10の鉄筋の場合は、15センチ以下のピッチが理想的です。 D10を使用して、30センチ以上のコンクリート厚にする場合は、割れない様に2段の鉄筋にします。 気温が高い時期の基礎工事では、骨材(鉄筋)等が35度以上に熱くならない様にしてもらうと良いでしょう。 鉄筋の下にスペーサーをいれて、鉄筋を浮かせます。 この画像では、鉄筋の強度を上げるために、四か所に斜めのハリを入れました。 生コンを入れます。 JIS規格の生コンクリートを入れていきますが、生コンの厚みは、250~300ミリで、ケースバイケース、過剰品質にならないように判断します。 画像は、通常よりも若干強度の高い21-18という生コンを使用しています。 基礎工事の強さは、コンクリートの質と、割れない為の鉄筋の太さと配筋です。 コンクリートが厚くても、強度不足のコンクリートでは意味がありません! 鉄筋が太くても、必ずしも頑丈ではありません! 十分に乾燥させて完成です。 墓地全体を基礎工事することを(ベタ基礎)と言います。 簡単に尺のベタ基礎のご説明をしましたが、割栗石、目つぶし、コンクリート強度、コンクリート厚、鉄筋の太さと結束のピッチ、配筋、スペーサーブロック等が、使用されています。 墓石が完成すると見えなくなりますが、大変重要な部分です。 河川の近く、水田の中等や、都営霊園や市営霊園の様に、お墓を片づけた後に、新規建立をされる場合には、掘り返して新しい地盤は緩いので、注意が必要です。 広い墓地では、費用を抑えるために、墓石などの重たい物が乗る部分だけに、基礎工事をする方法もとられます。 ここがポイント! 鉄筋はコンクリートが割れないために、入れられています。 … Continue reading 墓石の基礎工事・耐震施工と費用